NY外為:ドル上昇、対円で年初来高値-ギリシャ協議難航で買い

ニューヨーク外国為替市場では、 ドルが上昇。円に対しては年初来高値を付けた。欧州政策当局者と民 間債権者のギリシャ債をめぐる協議が債務交換に関して合意に達せず、 安全資産通貨とされるドルの需要が高まった。

円は主要16通貨のうち12通貨に対して下落。日本銀行が 2012年度の国内総生産(GDP)成長率予測を下方修正したことが 響いた。ユーロは一時、円に対して約4週間ぶり高値を付けた。1月 のユーロ圏景気指数がサービス業、製造業ともに予想外に拡大したこ とが好感された。英ポンドは主要取引通貨の大半に対して上昇。12 月の英財政赤字が予想以上の縮小を示したことが手掛かり。

BNPパリバの為替ストラテジー責任者、レイ・アトリル氏(ニ ューヨーク在勤)は「ギリシャの民間債権者が正式に計画を拒否した ことで、市場の足場はややぐらついた」と指摘。「ドルは対円で急伸 。しばらくこの動きが続きそうだ。ユーロは主要10カ国(G10)の 中でベータ値の高い他の通貨に比べ変動は少なかった」と述べた。ベ ータ値の高い通貨は激しい値動きを示すことが多い。

ニューヨーク時間午後3時3分現在、ドルは円に対し前日比

0.9%高の1ドル=77円73銭。一時77円85銭と、12月29日以 来の高値を付ける場面もあった。ユーロに対してはほぼ変わらずの1 ユーロ=1.3022ドル。ユーロは対円で1%上げて1ユーロ=101円 21銭。

為替変動で利益減

ブルームバーグ相関加重通貨指数によると、ドルは過去6カ月で

7.1%上昇した。円は6.5%の上昇。ユーロは3.5%下落した。

外食チェーン最大手、米マクドナルドは為替の変動で今年の利益 は減少するとの見通しを示した。ピーター・ベンセン最高財務責任者 (CFO)が24日、アナリストとの電話会議で明らかにしたところで は、ユーロ安の影響により12年の1株利益は16-18セント減少する 可能性がある。

JPモルガン・チェースのG7ボラティリティ指数は10.37%に 上昇。前日は10.06%と、11年3月以来の低水準に下げていた。同 指数の数値が低い場合、相場の変動で利益が相殺されるリスクがある ため、より金利の高い通貨の投資妙味が増すことになる。

「緩やかなリセッション」

ロイヤル・バンク・オブ・スコットランドのストラテジスト、ブ ライアン・キム氏(コネティカット州スタンフォード在勤)は、「リ スク選好が若干弱まったようだ。全般的なリスク意欲が高まるために はまだ欧州情勢が重石となっている」と述べた。

マークイット・エコノミクスが24日発表した1月のユーロ圏総合 景気指数(速報値)は50.4と、拡大と縮小の分かれ目となる50を上 回り5カ月ぶり高水準。前月は48.3。ブルームバーグ・ニュースがま とめたエコノミストの予想中央値は48.5だった。

欧州連合(EU)の行政執行機関である欧州委員会のレーン委員 (経済・通貨担当)は、今年上期に「緩やかなリセッション(景気後 退)」となる兆候が出ているとし、「プラス成長への復帰は下期にず れ込む可能性が高い」と述べた。

英政府統計局(ONS)の24日発表によると、銀行支援を除く先 月の英国の赤字額は137億ポンド(約1兆6500億円)となった。前 年同月は159億ポンドの赤字。ブルームバーグ・ニュースがまとめた エコノミストの予想中央値は149億ポンドの赤字だった。

英ポンドは対ドルで0.3%上昇の1ポンド=1.5609ドル。ユー ロに対しては0.2%高の1ユーロ=83.45ペンスだった。

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