ユーロ圏財務相、民間債権者に一段の譲歩要求-ギリシャ債務交渉で

23日にブリュッセルで開かれたユ ーロ圏財務相会合は、2年間にわたる欧州債務危機の打開に向け、ギ リシャ国債の保有者に一段の譲歩を求めた。ギリシャへの公的資金の 追加拠出の決定には踏み切らなかった。

ユーロ圏財務相会合のユンケル議長(ルクセンブルク首相兼国庫 相)は会合終了後の24日未明に記者団に対し、「ギリシャの計画が軌 道を外れているのは明白だ」と指摘。ギリシャ債務交換後の新発債の 表面利率について、民間債権団が主張する平均4%を取り下げるよう 要請した。

ユーロ圏各国政府は、昨年10月に合意した1300億ユーロ(約13 兆円)規模の第2次ギリシャ支援策を引き続き支持。債務交換後の新 発債の利率引き下げを投資家に求めることにより、予想を上回るギリ シャ財政赤字の削減を狙っている。

ギリシャの債務削減交渉の難航により、新たな財政ルールと救済 基金拡充に向けた進展が脅かされており、危機対応戦略に対する信頼 が再び揺らぐとともに、来週の欧州首脳会議の見通しにも暗雲が垂れ 込めている。

またギリシャと債券保有者の合意は、3月20日に145億ユーロの 国債の償還期限を迎えるギリシャへの第2次金融支援にとっても重要 な意味を持つ。

「交渉結果出ていない」

債務交換協議で、債権者側が提案を行った後、交渉は難航し、ユ ーロ圏財務相会合は対応に追われた。民間債権者を代表する国際金融 協会(IIF)のダラーラ専務理事はアンテナTVに対し、債券保有 者側が「最大限」の案を出したと説明した。

オランダのデヤーヘル財務相は記者団に対し、「交渉は何らかの結 果につなげる必要があるが、結果は出ていない」と発言。債権者側の 提案に従えば、2020年のギリシャの債務は対国内総生産(GDP)比 で目標の120%どころか、125%を「大幅に上回る」見通しだと指摘し た。

ユンケル議長は、既発債と交換する年限30年の新発債の表面利率 は2020年以前については3.5%未満とし、30年間の年限いっぱいでは 4%未満にすべきだと述べた。

債務交換交渉が合意に至らなかったことなどが要因となり、2年 物ギリシャ国債の利回りは23日の欧州債市場で206%と、過去最高を 更新した。

ESM調印

ドイツの圧力により、財政協定を法制化しない国は、恒久的な救済 基金である欧州安定化メカニズム(ESM)の支援対象から外される 見通し。この日の財務相会合では、支援手続きに関してフィンランド 案を受け入れた後に、予定を1年間前倒ししてESMを7月に稼働さ せることで合意した。

欧州財務相は、2月20日にESM条約に正式調印する。その後、 各国議会で条約の批准が行われる。

欧州1位の経済大国、ドイツは欧州金融安定ファシリティー(E FSF)が失効する13年半ばまでに、残る融資能力を全て実行するこ とを認めるとこれまでになく強く示唆した。ESMとEFSFを合わ せれば、危機対応能力は7500億ユーロとなる。ドイツはこれまで、合 計の融資能力を5000億ユーロに限定する案を支持してきた。

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