米国債:4日続落、ギリシャ債務問題で欧州財務相会合に期待

米国債市場では10年債価格が 4営業日続落。欧州の財務相会合で債務危機の解決に向けて進展があ るとの憶測から安全資産を求める動きが後退した。

フランスのバロワン財務相がギリシャ債務交換交渉について「目 に見える進展がある」と発言したことを受け、長期債を中心に売りが 膨らんだ。ゴールドマン・サックス・グループは米国債先物の売り持 ちを提唱した。米経済統計の改善などが理由。

グリーチャーのマネジングディレクター兼金利取引共同責任者、 ラス・サート氏(ニューヨーク在勤)は「欧州諸国の資金調達懸念が 幾らか和らぎ、米国内経済データが改善していることが米国債を圧迫 している」と指摘しながらも、「市場はまだ様子見の段階で、欧州の 基本的な問題は適切に取り組まれていない。しかし、現時点ではやや 落ち着いている」と語った。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時 間午後5時現在、10年債利回りは前営業日比3ベーシスポイント (bp、1bp=0.01%)上昇の2.05%。同年債(表面利率2%、 2021年11月償還)価格は7/32下げて99 17/32。利回りは一時、 3bp低下する場面もあった。

30年債利回りは3bp上昇の3.13%。一時は3bp低下の

3.07%となった。2年債利回りは1bp低下の0.23%。米財務省 は24日に2年債入札を実施する。

利回り差拡大

2年債と10年債の利回り差は1.82ポイントと、昨年12月9 日以降で最大に拡大した。

ドイツ政府はユーロ圏の救済基金について、暫定的な欧州金融安 定ファシリティー(EFSF)と恒久基金の欧州安定化メカニズム (ESM)を組み合わせることで危機対応能力を高める案を否定しな い姿勢を示した。

欧州連合(EU)の行政執行機関、欧州委員会のレーン委員(経 済・通貨担当)は会合前に、「われわれの金融ファイアウォール(防 火壁)を補強できるようにすることが不可欠だ」と語った。

米連邦準備制度理事会(FRB)は24日から2日間の予定で連 邦公開市場委員会(FOMC)定例会合を開催する。25日には初め て政策金利の見通しを発表する。

「欧州への関心薄れる」

BTIGの主任グローバルストラテジスト、ダン・グリーンハウ ス氏(ニューヨーク在勤)は「欧州問題に対する米国債市場での関心 はだんだんと薄れているようで、それが相場を圧迫している。市場が 慣れてしまったマイナスの材料が見られなくなった」と述べた。さら に「利回りには明らかに上振れリスクがあるが、今週のFOMC会合 に関する不透明感を考えると、売りは限定的だろう」と語った。

ゴールドマンは米10年債先物3月限の売り持ちを勧めた。「産 業活動の改善」を理由としている。

ゴールドマンの債券戦略共同責任者、フランチェスコ・ガルザレ リ氏は23日の電子メールで、 10年債先物3月限の価格が126へ 下落することを予想した取引を投資家に提唱。一方、価格が132に 上昇した場合はその取引を手じまうべきだと指摘した。指標10年債 の利回りについては、2.25-2.50%に上昇すると予想した。

JPモルガン・チェースは20日付のリポートで、欧州の資金調 達状況が改善していることを理由に米国債に対し「やや弱気」に転じ たと指摘。第1四半期の10年債利回り予想を2.25%へ引き上げた。

入札

財務省は今週、総額990億ドルの中期債入札を実施する。24日 に2年債を350億ドル、25日に5年債を350億ドル、26日に7年 債を290億ドル発行する。

入札前取引で2年債利回りは0.25%となっている。昨年12月 19日の入札での落札利回りは0.24%。応札倍率は3.45倍と、11 月入札時の4.07倍を下回った。

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