ユーロが下落、ギリシャ債務交換交渉の行方不透明で売り先行

東京外国為替市場ではユーロが下 落。ギリシャの債務交換交渉が長引いていることが嫌気され、ユーロは 売りが先行した。売り一巡後は交渉の行方を見極めようと様子見姿勢が 広がった。

ユーロは対ドルで前週末に今月4日以来の高値となる1ユーロ=

1.2986ドルを付けたが、その後1.28ドル後半まで反落し、週明け早 朝の取引でも再び1.2900ドルを割り込み一時、1.2855ドルまで下落 した。その後ユーロは下げ渋り、午後4時6分現在は1.2892ドル前後 で推移している。

バンク・オブ・アメリカ-メリルリンチの藤井知子シニアFXスト ラテジストは、ギリシャの債務交換交渉については先週、週内に合意と いう期待もあったが、「意外に時間がかかっているのは確かに気になる ところだ」と指摘。ただ、「とは言うものの、最終的には合意するだろ うという楽観論があるからこそユーロも持ちこたえている」とし、ユー ロは「大底はまだ見通せないが、下げ止まりや多少のショートカバー (買い戻し)ならまだ行けるかなというぐらいだ」と解説した。

ユーロ・円相場も前週末に1ユーロ=100円34銭と昨年12月30 日以来の水準までユーロ高が進んだが、その後99円台へ反落し、週明 け早朝には一時、98円92銭までユーロ売りが先行。その後はじりじ りと買い戻され、一時99円44銭まで値を戻した。

一方、ドル・円相場は1ドル=77円ちょうどを中心に小動きの展 開となった。77円前半から反落した前週末の流れを受け継ぎ、朝方は 77円ちょうどを割り込む場面が多かったが、76円台は定着せず、その 後が77円ちょうどをやや上回る水準で推移した。

ギリシャの債務交換協議

ギリシャ政府との交渉で民間債権者を代表する国際金融協会(II F)のダラーラ専務理事は、債券保有者側が「最大限」の案を出したと の見解を示し、この取引に応じるかどうかを決めるのは欧州連合(EU )と国際通貨基金(IMF)に委ねられていると表明した。

ダラーラ専務理事はEUとIMFがギリシャのデフォルト(債務不 履行)と経済破綻を回避する支援策で民間投資家関与(PSI)の条件 に合意すると期待していると述べた。今月18日に再開された協議で議 論され、結論の出ていない条件の詳細には言及しなかった。ブリュッセ ルで23日にはユーロ圏の財務相会合(ユーログループ)が開かれる。

先週はスタンダード・アンド・プアーズ(S&P)によるフランス など欧州9カ国の格下げを受け、ユーロ売り先行で始まったが、フラン スなどが行った国債入札が順調だったことやIMFが融資能力の増強の 方針を示したことから欧州債務危機への懸念がやや緩和。ギリシャの債 務交換交渉の再開も好材料視され、ユーロの買い戻しが優勢となった。

みずほコーポレート銀行国際為替部の竪智司次長は、米国の中古住 宅販売などが予想よりやや弱めだったこともあり、先週末には、中国の 春節前の利益確定売りが出たとユーロの反落を説明。その上で、目先は ギリシャの交渉の行方次第であり、ユーロは「方向感があまりない」と 指摘した。

ユーロ圏財務相会合

ユーロ圏の財務相会合(ユーログループ)は23日、債務危機に対 処する長期的な対策の取りまとめを急ぐ見通しだ。欧州の財務相らはブ リュッセルで今週、新たな財政ルールと高債務国を守るための金融ファ イアウオール(防火壁)、ギリシャの債務スワップについて協議する。

バンク・オブ・アメリカ-メリルリンチの藤井氏は、今週はユーロ 圏財務相会合や24日のEU(欧州連合)の財務相会合があり、「財政 規律などでの合意に向けて多少なりとも前進してくれる」との期待もあ ると指摘。「すべてがうまくいけば、ユーロはショートカバーできる体 制にある。ただ、ギリシャ交渉が失敗すればIMFの次期融資もやりに くくなる。だからこそ大幅にユーロを買い戻すこともできない」と話し た。

米商品先物取引委員会(CFTC)によると、シカゴマーカンタイ ル取引所(CME)国際通貨市場(IMM)でユーロ・ドル先物取引非 商業部門のユーロポジションは17日時点の16万枚の売り越しとなっ た。売り越し幅は前週から拡大し、4週連続で過去最大を更新した。

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