長期金利が約1カ月ぶり高水準、米金利高警戒-リスク選好引き継ぐ

債券相場は続落し、長期金利は約 1カ月ぶりの水準に上昇した。米国市場では景気回復を示す経済統計 を受けて長期金利が上昇しており、国内債市場でもこうした流れが継 続。先物相場は午後に一段安となり、約1カ月ぶりの安値を付けた。

現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物の320回債利回り は前週末比横ばいの0.985%で開始した後、午後にかけて0.5ベーシ スポイント(bp)高い0.99%と4日以来の高水準での取引が継続した。 午後3時前には1bp高の0.995%と、昨年12月28日以来の高水準に 切り上がった。

5年物の102回債利回りは1bp高い0.35%と、新発5年債として 4日以来の水準に上昇。20年物の132回債利回りは1bp高い1.77% となり、新発20年債で昨年12月上旬以来の水準に上昇した。

三菱UFJモルガン・スタンレー証券の稲留克俊債券ストラテジ ストは、超長期債が軟調で26日には20年債の入札を控えて相場の調 整が入っていると言い、先物や10年債も売られたと説明。「米国市場 では過度のリスクオフ(回避)モードが和らいでいる」とし、円債も 値幅が小さいながらその流れに乗っている面もあるとしている。

20日の米国債相場は続落し、10年債利回りは前日比5bp高い

2.03%程度。米景気回復を示す指標の発表や、欧州の債務危機が解決 に近づきつつある兆候がみられることが背景となった。一方、米株式 相場は続伸。S&P500種株価指数は0.1%上げて1315.38。

相場に下げ余地も

東京先物市場で中心限月3月物は、前週末比7銭安の142円31 銭で取引を開始した後、いったんは1銭安の142円37銭まで下げ幅を 縮小した。しかし、午後にかけて、じりじりと水準を切り下げる展開 となり、一時は142円22銭と、日中で昨年12月28日以来の安値を付 けた。終値は14銭安の142円24銭だった。

マスミューチュアル生命保険運用戦略部の嶋村哲金利統括グルー プ長は、先物が年初来安値を割り込んだことで今週の相場は下げ余地 があるとしながらも、「欧州情勢を考えると債券しか資金の振り向け先 がない」と指摘。また、短期債に海外の資金が流入していることも短 いゾーンから相場がしっかりしやすい要因だと説明している。

長期金利は今月16日に1年2カ月ぶり低水準となる0.935%まで 下げたが、その後は売りが優勢となり、水準を切り上げ、昨年12月 14日以来の1%乗せが視野に入っている。

ただ、東海東京証券の佐野一彦チーフ債券ストラテジストは、米 国市場動向など外部環境は悪化したとしながらも、「長期金利1%台の 押し目買い意向は強い」とみている。

--取材協力:船曳三郎 Editors:Hidenori Yamanaka,Joji Mochida

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