【個別銘柄】金融連騰、サンケイビなど不動産に買い、フジクラ急伸

きょうの日本株市場で、価格変動 材料の出た銘柄の午前終値は以下の通り。

金融株:三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)が前日比

5.1%高の350円、野村ホールディングス(8604)が5.2%高の281円、 第一生命保険(8750)が5.2%高の8万1100円など軒並み続伸し、東 証1部33業種の上昇率上位に証券や保険、銀行が並んだ。スペインと フランスは19日の中長期債入札で、合計146億ユーロ(約1兆4500 億円)相当を発行、調達コストはいずれも米格付け会社による格下げ 前より低下した。また、米モルガン・スタンレーが19日に発表した 2011年10-12月期純損失は1株当たり15セントと、アナリスト22 人の事前予想平均57セントを下回った。欧州債務問題への懸念、世界 的金融機関の業績不安の後退が日本の金融株にも好影響を与えた。

サンケイビル(8809):80円(27%)高の377円でストップ高。 フジ・メディア・ホールディングス(4676)の100%子会社、フジ・ メディア・サービスがサンケイビに対し普通株式、新株予約権の全て を公開買い付け(TOB)で取得すると19日に発表。TOB価格は1 株740円、買い付け総額は最大で328億円。 サンケイビは、TOBに 賛同する意見を表明。TOB価格へのさや寄せを見込む買いが入った。

不動産株:住友不動産(8830)が5.7%高の1461円、野村不動産 ホールディングス(3231)が6.8%高の1193円など大手不動産株が急 伸したほか、東証1部の上昇率上位に東宝不動産 (8833)、ダイビル (8806)などが並んだ。野村証券は19日のセクターリポートで、フジ メHDによるサンケイビへのTOBをきっかけに、今後不動産株のバ リュエーション修正が起こる可能性があると指摘。子会社系不動産会 社に注目し、野村ホールディングスが間接的に51%の株式を持つ野村 不HD、商船三井系のダイビル、NTT系のNTT都市開発(8933) の買い判断を確認した。一方、不動産経済研究所が前日午後に発表し た昨年12月の首都圏のマンション発売戸数は2カ月連続で増え、07 年12月以来の高水準となった。

東京建物(8804):3.3%高の282円。佐久間一次期社長は12年 12月期に復配したいとの意向を示した、と20日付の日本経済新聞朝 刊が報道。業績、配当の回復を期待する買いが入った。同社の11年 12月期は、評価損計上で連結純損益が720億円の赤字に転落したもよ うで、1997年12月期以来の無配が計画されている。

フジクラ(5803):9.7%高の238円。公正取引委員会は19日、自 動車メーカーが発注するワイヤーハーネスをめぐり独占禁止法第3条 (不当な取引制限の禁止)の規定違反があったとし、同社と住友電気 工業(5802)、矢崎総業の3社に対し、総額約129億円の課徴金納付を 命じた。内訳はフジクラ約12億円、住友電工約21億円、矢崎総約97 億円。野村証券では、課徴金額などにはサプライズはないとし、電線 メーカーごとに各自動車メーカーとの取引における課徴金額の減免措 置が詳細に公表された点が重要と指摘。先行き不透明感の解消を好感 する買いで、住友電工も5.5%高の903円と続伸した。

半導体製造装置株:東京エレクトロン(8035)が0.5%安の4335 円、大日本スクリーン製造(7735)が2.8%安の661円など。両銘柄 とも上昇して始まった後、マイナスに転じた。世界最大の半導体メー カー、米インテルが19日に発表した1-3月期(第1四半期)の売上 高見通しは、128億ドル(約9900億円)上下5億ドルの範囲と一部の アナリスト予想を上回り、12年の設備投資も125億ドル上下4億ドル と、昨年の108億ドルからの増加を計画した。ただ、ゴールドマン・ サックス証券によると、電話会議では製造装置への投資は前年比減少、 13年は売り上げに占める設備投資比率が下がるなどの見解が示され たといい、徐々に売りに押された。

商社株:三菱商事(8058)が3.1%高の1703円、伊藤忠商事(8001) が2%高の804円など。バークレイズ・キャピタル証券は19日、「ポ ジティブ」とするセクタービューを継続。昨年10月以降、商社株が底 を打ち、底堅く推移する商品市況とともに、商社セクターに対する投 資家のスタンスは徐々に前向きになってきていると指摘。方向性が定 まらない12年序盤の株式市場では、特にリバーサルの動きが起きやす いと予想した。

TDK(6762):3.3%高の3645円。ドル建ての資材調達の本格化、 人民元建ての製品販売の拡大に取り組むなど対ドルの円高対策を強化 する、と20日付の日経新聞朝刊が報道。対ドル1円の変動による営業 利益影響額を12年3月期の20億円弱から、15年3月期までに約10 億円に減らしたい意向といい、為替耐性の強化が期待された。

キヤノン(7751):2.4%高の3430円。CLSAアジアパシフィッ ク・マーケッツは19日、投資判断を「アウトパフォーム」から「買い」 に引き上げた。目標株価は4000円を維持。最近の株価動向、配当利回 りなどを考慮した新たな同証格付け基準に基づく判断という。スペイ ンなどの証券入札の順調な消化で欧州情勢への不安が後退、前日の海 外為替市場でユーロが対円で一時1ユーロ=100円台を回復したこと で、電機など輸出関連業種が買われた流れも後押しした。

新日本製鉄(5401)、住友金属工業(5405):新日鉄が5.3%高の 200円、住金は5.2%高の143円。国際石油開発帝石がオーストラリア で進める液化天然ガス(LNG)開発事業向けのパイプライン用鋼材 を受注する見通しになった、と20日付の日経新聞朝刊が報道。事業の 鋼材使用量は計69万トンで、受注総額は1000億円規模とみられ、2 社はそれぞれ14万トンを受注するという。今後の収益貢献を期待する 買いが入った。

住友精密工業(6355):6.4%高の502円。海底油田の採掘時に発 生するガスを石油代替燃料に転換する熱交換器の実用化にめどを付け、 年内にブラジル国営石油会社向けに納入が決まる見通しと20日付の 日経新聞朝刊が報道。将来的な生産増を通じた収益貢献が見込まれた。

堀場製作所(6856):2.3%高の2337円。三菱UFJモルガン・ス タンレー証券は19日、投資判断「アウトパフォーム」を継続し、目標 株価を2790円とした。同証による12年12月期連結業績は、営業利益 で前期推定比5.8%増の145億円を計画。自動車計測、医用、環境科 学では会社計画比上振れ傾向が続いているとした一方、半導体事業は 本格的な回復を想定しにくいと見ている。

ユニー(8270):2.5%高の709円。ユニー、サークルKサンクス の堅調やシー・ヴイ・エス・ベイエリア(2687)との和解金、減損損 失の減少などから12年2月期の連結純利益は前期比32%増の80億円 と、従来計画の48億円から67%上振れたもようと19日に発表。最終 利益水準の増加を好感する買いが先行した。

ワコールホールディングス(3591):2.3%高の978円。三菱UF Jモルガン・スタンレー証券は19日、投資判断「ニュートラル」と目 標株価1000円を継続した。百貨店チャネルの販売好調、粗利益率も改 善するなど国内事業の好調を評価。一方で、中国など海外事業の減速、 製造部門での人件費上昇などの懸念要因に言及した。12年3月期の連 結営業利益は前期比37%増の101億円と、会社計画の95億円を上回 る水準を予想。13年3月期は、前期推定比19%増の120億円を見込む。

中低位の橋梁、道路関連株:東証1部の下落率上位に18%安の840 円で1位となった日本橋梁(5912)をはじめ、飛島建設(1805)、ピー エス三菱(1871)、高田機工(5923)、東亜道路工業(1882)などが並 んだ。震災復興、老朽化した首都高速道路の改修工事需要の発生期待 で年初から上昇基調を強め、前日までの上昇率はトップの日橋梁で

4.3倍、PS三菱で2.6倍などとなっていた。きょうは輸出や金融な ど時価総額上位銘柄への投資資金流入が活発化したほか、週末を前に した持ち高整理の売りも出やすく、調整色を強めた。

TAIYO(6252):50円(37%)高の185円でストップ高。支 配株主のパーカー・ハネフィン・コーポレーションの日本子会社がT AIYOに対する株式の公開買い付け(TOB)を実施し、これに賛 同意見を表明すると19日に発表。TOB価格は1株250円、買い付け 代金は最大で133億円で、TAIYO株は上場廃止となる見込み。T OB価格へのさや寄せを見込む買いが膨らんだ。

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