NY外為:ユーロ上昇、2週間ぶり高値-スペイン入札が好調で

ニューヨーク外国為替市場で はユーロが上昇。ドルと円に対して2週間ぶりの高値をつけた。スペ インが証券入札で目標上限を上回る資金を調達したため、ユーロ圏の ソブリン債危機が封じ込められるとの楽観が強まった。

ドル指数は3日続落。昨年12月の米消費者物価指数が前月から 変わらずとなったため、連邦公開市場委員会(FOMC)が事実上の ゼロ金利政策を維持する余地がさらに生まれたとの見方から、ドル売 りが出た。債務削減を目指してギリシャ政府が民間債権者と2日目の 協議に入り、ユーロは対ドルと対円で上昇した。豪ドルは下落。オー ストラリアの雇用者数が予想外に減少したことが売りを誘った。

為替取引を手掛けるテンパス・コンサルティングの市場担当ディ レクター、ジョン・ドイル氏は「入札結果がユーロをやや押し上げて いる」と指摘。「米経済指標は全般的に明るいが、欧州は引き続き苦 戦しており、リセッション(景気後退)に向かっている可能性が高い。 しかし、ユーロは12月のような大幅な下げから一服しているようだ」 と述べた。

ニューヨーク時間午後5時現在、ユーロは対ドルで0.8%高の1 ユーロ=1.2968ドル。一時は1.2971ドルと、4日以来の高値を つけた。対円では1.2%高の1ユーロ=99円99銭。一時は4日以 来の高値となる100円06銭まで上げた。ドルは対円で0.4%高の 1ドル=77円11銭。

ドル下落

ドルはほとんどの主要通貨に対して下落した。金利見通しを背景 に高利回り資産を求める動きが活発化している。24-25日に定例会 合を開催するFOMCは、前回の会合で「少なくとも2013年半ばま で超低金利を維持する可能性が高い」とする方針を示している。

労働省が発表した12月の米消費者物価指数(CPI、季節調整 済み)は2カ月連続で前月から変わらず。ブルームバーグ・ニュース がまとめたエコノミストの予想中央値は0.1%上昇だった。食品とエ ネルギーを除いたコア指数は前月比0.1%上昇で、市場予想と一致し た。

先週の米失業保険申請件数は前週比で減少した。12月の住宅着 工件数(季節調整済み、年率換算)は前月比4.1%減の65万7000 戸。

主要6通貨に対するインターコンチネンタル取引所(ICE)の ドル指数は0.3%低下の80.222。一時は5日以来の水準となる

80.147まで低下した。

高利回り通貨

失業保険申請件数が予想以上に減少すると、株価が上昇し、高利 回り通貨も上げた。スウェーデン・クローナは対ドルで1.4%高。主 要通貨の中では対ドルでの上げが最大となった。ノルウェー・クロー ネは1%上昇した。

BNPパリバの為替ストラテジスト、メアリー・ニコラ氏(ニ ューヨーク在勤)は高利回り通貨には「強い勢いのようなものがある」 と指摘した。

スペインは2016年と19年、22年にそれぞれ期限を迎える債 券計66億1000万ユーロ相当を発行した。目標上限は45億ユーロ だった。16年償還債の応札倍率は3.24倍と先週の1.71倍を上回 った。22年償還債は2.2倍。昨年11月は1.5倍だった。

フランスは79億7000万ユーロ相当を発行。調達コストは低下 した。

ギリシャ

ギリシャのパパデモス首相が第2次救済パッケージの実施にとっ て重要な債務交換協議での合意を急いでいることもユーロの買い材料。

ベニゼロス財務相は記者団に対し、国際金融協会(IIF)との アテネでの債務交換協議が前進し、20日も継続することを明らかに した。

モルガン・スタンレーの欧州為替戦略責任者、イアン・スタナー ド氏(ロンドン在勤)は「ユーロの反発は非常に脆弱だ。急速に勢い を失い始める可能性は高い」と述べ、「ギリシャの交渉などリスク要 因は多い」と続けた。

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