ファミリM:インドネシアとフィリピンに年内進出-4年で計600店

ファミリーマートは年内にインド ネシアとフィリピンの両市場に進出する計画だ。現在、出店に向け準 備中で、今後4年間で計600の店舗展開を目指す。同社はすでにタイ、 ベトナムに出店しており、東南アジア地域の店舗戦略を加速する。

海外事業を統括する小坂雅章取締役常務執行役員が、ブルームバ ーグ・ニュースとのインタビューで明らかにした。小坂氏は、「今春に はインドネシア、年内にはフィリピンでの開店を目指しパートナーな どとの協議を進めている」と述べた。インドネシアではジャカルタ、 フィリピンではマニラ中心に15年をめどに各300店の出店を目標とし ている。

1人当たりGDP(国内総生産)が、2010年にコンビニエンスス トア出店のめどとされる3000ドル(約23万円)を超えたインドネシ アや国民全体の平均年齢が27歳のベトナムなど東南アジア地域は購買 力や人口動態の観点から大きな成長が期待されている。

国際通貨基金(IMF)によれば、12年から16年にかけての年間 の平均成長率は、インドネシアが6.8%、フィリピン5.0%、ベトナム

7.1%、タイ4.9%と見込まれている。

こうした成長市場を狙って、昨年にローソンがインドネシアに出 店し、ミニストップもベトナムに出店するなど、日本のコンビニの進 出が相次いでいる。現在、海外で約1万700店を展開し、セブン-イ レブンに次いで店舗数世界2位のファミリーマートは他チェーンが出 店済みの国へも積極出店することで、成長を続ける東南アジアでの消 費を取り込む戦略だ。

小坂氏は「若者をはじめとするニーズが絶対にある」と、東南ア ジアの魅力を強調。「平均年齢は、フィリピンが22、23歳、インドネ シアは27くらい。日本は45だ」という。若者層などは、コンビニの 利便性への需要が高く、「特にインドネシアでは、日本の製品に対する 信頼度が高い」ことも進出の背景と説明した。

ファミリーマートの投資判断を「買い」にしているジャパンイン ベストの大和樹彦アナリストは、先行者利益を取りにいく姿勢はポジ ティブに評価できるとし、「進出先の会社が持分法適用会社でなく連結 子会社になると収益貢献する時期も早くなり貢献度も大きい」と話し パートナーとの出資比率などに注目すると述べた。

ファミリーマートは進出した国によって出資形態が異なる。台湾 では44%、タイでは89%出資していて連結子会社化している一方、韓 国は23%で持分法適用会社にとどまる。

ゼロから作るコンビニエンスストア文化

コンビニは、国によって生活習慣やニーズが異なるため看板は同 じでも戦略は国ごとに大きく異なる。タイでファミリーマートの営業 黒字化を果たし、現在はベトナムで合弁会社ビナファミリーマートの 社長を務める山下純一氏は「タイは屋台ファーストフード文化で中食 での勝負が難しいが、ベトナムは中食が認知されているので日本のコ ンビニを印象づけられるおにぎりに力を入れている」と話す。

来店客の90%は25歳以下でその8割は中高生。若者を中心顧客に することで15年度の収支均衡と中長期の成長を目指す。現在、店舗売 上の8割以上を食品が占めるが、「オフィスにクーラーが入ればタイ同 様にストッキングなども売れ始める」とし、海外でのコンビニ経営に は社会変化を見逃さず時代の半歩先を行くことが重要と語る。

日本と海外の店舗数は09年度に逆転し20年度には目標4万店の うち海外店舗数は7割以上を占める見込みだ。直営、フランチャイズ をあわせた海外店舗の10年度の売上高は単純合算すると3400億円に のぼる。ファミリーマートは、20年度にはチェーンの海外売上高を3.8 倍増の1兆3000億円にすることを目標にしている。

小坂常務は、「ユニクロのような衣料品なら、元々着ているものを 売るわけだから出店すればすぐに投資回収が可能だが、コンビニはな いものを新たに作っていくので認知されてから利益を得るまでには時 間がかかる」と話す。当面の目標は、純利益に占める海外店舗の貢献 度を10年度の約10%から15年度に約20%にすることとしている。

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