1月18日の米国マーケットサマリー:ユーロ続伸、IMF資金増強へ

ニューヨークの為替・株式・債 券・商品相場は次の通り。(表はNY午後4時現在)

為替 スポット価格 前営業日 ユーロ/ドル 1.2857 1.2736 ドル/円 76.80 76.83 ユーロ/円 98.73 97.85

株 終値 (暫定値) 前営業日比 変化率 ダウ工業株30種 12,578.95 +96.88 +.8% S&P500種 1,308.04 +14.37 +1.1% ナスダック総合指数 2,769.71 +41.63 +1.5%

債券 直近利回り 前営業日比 米国債2年物 .23% +.01 米国債10年物 1.90% +.04 米国債30年物 2.96% +.06

商品 (中心限月) 終値 前営業日比 変化率 COMEX金 (ドル/オンス) 1,659.90 +4.30 +.26% 原油先物 (ドル/バレル) 100.87 +.16 +.16%

◎外国為替市場

ニューヨーク外国為替市場でユーロはドルと円に対して続伸。国 際通貨基金(IMF)が融資能力の増強へ最大5000億ドルの調達を 目指すと発表したことが好感された。

ギリシャ政府が民間債権者との協議を再開したこともあり、ユー ロはほとんどの主要通貨に対して上昇した。ドルは対ユーロで下落。 米鉱工業生産が回復し、ドルへの逃避需要が後退した。リスク許容度 の高まりを背景にブラジル・レアルが上昇。英失業率の上昇を嫌気し、 ポンドは対ユーロで下落した。

ソシエテ・ジェネラルの法人為替営業ディレクター、カール・ フォチェスキ氏は「IMFが融資能力の強化を目指すことや、ギリシ ャと債権者の協議が再開したとの話はすべて、ユーロを落ち着かせる 作用を多少もたらしている」と指摘した。ただ「ユーロは下振れしや すいとの見方が圧倒的に多い」とも語った。

ニューヨーク時間午後1時36分現在、ユーロは対ドルで0.9% 高の1ユーロ=1.2853ドル。対円では0.9%高の1ユーロ=98円 74銭。ドルは対円でほぼ変わらずの1ドル=76円82銭。

◎米国株式市場

米株式相場は続伸。S&P500種株価指数の終値は昨年7月以降 で初めて1300を超えた。米住宅市場指数が市場予想を上回ったこと が手掛かり。ゴールドマン・サックスが好調な決算発表で値を上げた ほか、欧州債務問題の懸念が和らいだことも追い風となった。

ニューヨーク時間午後4時過ぎの暫定値では、S&P500種株価 指数は前日比1.1%上昇して1308.04。

パイオニア・インベストメンツの運用担当者、ジョン・キャリー 氏(ボストン在勤)は電話インタビューで、「欧州は重要だがそれだ けが世界の全てではないと市場参加者は理解している。住宅建設指数 では安定が示唆され始めたようだ。投資家は決算についてより楽観的 になっている」と述べた。

S&P500種は2012年に入りこれまでに4%上昇。同指数の構 成銘柄のうち少なくとも48社が今週、四半期決算を発表する予定。 500社の四半期決算は過去11四半期連続で、利益がアナリスト予想を 上回った。ブルームバーグがまとめたアナリスト調査によると、同500 社の昨年第4四半期の1株当たり利益予想は4.6%増。

◎米国債市場

米国債相場は3日ぶりに下落。ギリシャ財務省当局者が、同国政 府と民間債権者との協議は週内に合意できる可能性があると語ったこ とが手掛かり。

米国債市場では価格変動の大きさが昨年6月以降で最小となって いる。欧州の債務危機封じ込めへの悲観が高まる中、投資家は米国債 を手放すことに慎重になっている。ボラティリティ(変動性)の指標 とされるメリル・オプション・ボラティリティ・エスティメート(M OVE)指数は前日75.6と、6月7日以来の低水準に低下。同指数 は5月に71.5と、金融危機が始まって以来の低水準を付けた。

昨年11月の対米証券投資統計によると、諸外国の米国債保有高 は1.7%増の4兆7500億ドルで過去最高となった。

RWプレスプリッチの政府・機関債取引担当マネジングディレク ター、ラリー・ミルスタイン氏(ニューヨーク在勤)は「このところ 経済指標は改善しているにもかかわらず、欧州をめぐる懸念で米国債 の利回りは低下傾向が続いている」と指摘。「米経済指標に関係なく 米国債にしっかりと買いが入ってきていることから、相場はこの水準 付近にとどまっている。ファンダメンタルズは脇へ押しやられている」 と続けた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによると、ニューヨーク時 間午後2時52分現在、30年債利回りは前日比6ベーシスポイント (bp、1bp=0.01%)上昇し2.96%。10年債利回りは4bp 上げて1.89%。2年債利回りは1bp上昇の0.23%。

◎NY金先物市場

ニューヨーク金先物相場は続伸。終値では5週間ぶりの高値とな った。ドルの下落で代替投資先としての金の需要が高まった。

ドルは主要通貨のバスケットに対して続落。米連邦準備制度理事 会(FRB)がこの日発表した昨年12月の鉱工業生産指数(製造業、 鉱業、公益事業の生産を対象、季節調整値)で、製造業の生産は過去 1年で最大の伸びとなった。設備投資や自動車、建設関連資材の生産 が拡大した。国際通貨基金(IMF)は、世界経済を守るため最大 5000億ドルの資金増強を目指すと発表した。

ビジョン・ファイナンシャル・マーケッツ(シカゴ)の金属トレ ーディング担当ディレクター、デーブ・メーガー氏は電話インタビュ ーで「ドルの下落が金の支えになっている」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物 2月限は前日比0.3%高の1オンス=1659.90ドルで終了。終値 では先月13日以来の高値となった。今月に入ってからは5.9%値 上がりしている。

◎NY原油先物市場

ニューヨーク原油先物相場は小幅反落。オバマ米政権がカナダか ら米国に原油を輸送するトランスカナダの「キーストーンXL」パイ プライン計画を承認しなかったことが影響した。

承認の却下については早ければ18日にも発表されると、事情に 詳しい関係者2人が明らかにしたことを受けて、ウェスト・テキサ ス・インターミディエート(WTI)原油は値下がりした。正式発表 は通常取引の終了後だった。米連邦準備制度理事会(FRB)がこの 日発表した12月の鉱工業生産指数が前月比0.4%上昇したことを手 掛かりに、原油は上昇する場面もあった。

ショーク・グループ(ペンシルベニア州ビラノバ)のスティーブ ン・ショーク社長は「これにより在庫は増えるだろう」と指摘。WT Iが今年は世界的な価格に近づくとの見方があったが、今回のプロジ ェクト却下でその見込みはなくなると述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物2月限は前日 比12セント(0.1%)安の1バレル=100.59ドルで終了した。キ ーストーンのニュースを受けて一時は99.84ドルまで下落する場面 もあった。

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参考画面: 記事に関する記者への問い合わせ先: ニューヨーク 西前 明子 Akiko Nishimae +1-212-617-2601 anishimae3@bloomberg.net Editor: Shigeru Chiba 東京 大久保 義人 Yoshito Okubo +81-3-3201-3651 okubo1@bloomberg.net

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