1月18日の欧州マーケットサマリー:イタリア国債は3日続伸

欧州の為替・株式・債券・商品 相場は次の通り。(表はロンドン午後6時現在)

為替 スポット価格 前営業日 ユーロ/ドル 1.2848 1.2736 ドル/円 76.80 76.83 ユーロ/円 98.67 97.85

株 終値 前営業日比 変化率 ダウ欧州株600 253.48 +.21 +.1% 英FT100 5,702.37 +8.42 +.1% 独DAX 6,354.57 +21.64 +.3% 仏CAC40 3,264.93 -5.06 -.2%

債券 直近利回り 前営業日比 独国債2年物 .20% +.02 独国債10年物 1.79% -.01 英国債10年物 1.96% +0.00

商品 直近値 前営業日比 変化率 金 現物午後値決め 1,647.00 -9.00 -.55% 原油 北海ブレント 110.71 -.82 -.74%

◎欧州株式市場

18日の欧州株式相場は総じて上昇した。国際通貨基金(IMF) が融資能力の増強へ最大5000億ドル(約38兆4000億円)の調 達を目指すと発表したほか、ギリシャが民間債権者との合意に近づい たことが材料視された。

フランスのホテル会社アコーは上昇。2011年の売上高が増加し、 利益見通しも従来通りで据え置いたことが手掛かり。一方、ドイツの コメルツ銀行は下落。米格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・ サービスによる同行の銀行財務力格付け(BFSR)引き下げを受け て売られた。

ストックス欧州600指数は前日比0.1%未満上げて253.48 で終了。5カ月ぶり高値圏を維持した。騰落率は3対2。同指数は年 初来これまでに3.7%上昇した。

IGインデックスの市場アナリスト、クリス・ボーシャン氏(ロ ンドン在勤)は「IMFの融資能力拡大をめぐる観測が相場を押し上 げる一因となった可能性はある」と指摘。そのうえで「まだ提案段階 にすぎず、決定されたわけではない」と続けた。

IMF報道官の声明によると、同基金は今後数年に1兆ドルの資 金が必要となる可能性があるとの結論に達し、欧州債務危機の影響か ら世界経済を守るために資金増強を図る。加盟国と協議するまではこ れ以上のコメントはしないという。

この日の西欧市場では、18カ国中12カ国で主要株価指数が上 昇した。

仏アコーは前日比4.3%高。同社発表によれば、2011年の売 り上げは2.5%増加。利払い・税引き前ベースの通年利益見通しは 据え置くとした。

コメルツ銀行は1.7%下落。ムーディーズ・インベスターズ・ サービスは、コメルツ銀の銀行財務力格付け(BFSR)を「C-」 から「D+」に1段階引き下げた。

◎欧州債券市場

18日の欧州債市場では、イタリアの国債相場が3営業日続伸。 国際通貨基金(IMF)が5000億ドルの融資能力増強を目指して いると伝えられ、イタリアが債務危機を乗り越えるとの楽観が広がっ た。

ドイツ2年債は小動き。利回りは過去最低まで約7ベーシスポイ ント(bp、1bp=0.01%)の水準で推移している。この日の2 年債入札で、同国は34億ユーロ相当を発行した。民間債権者との協 議再開を控えたギリシャでは、10年債利回りが低下。一方、ポルト ガルの国債相場は下げた。同国は昨年の救済要請以降で償還期間が最 長となる11カ月物の証券入札を実施した。

クレディ・アグリコルCIBの債券ストラテジスト、ピーター・ チャットウェル氏(ロンドン在勤)は「周辺国の相場を見れば、そこ での一般的なセンチメントが引き続き改善していることが分かる」と 述べ、「イタリア10年債利回りは依然として低下傾向にある。IM Fの大幅増資とでも言えるような動きは希望の兆しだ」と語った。

ロンドン時間午後4時42分現在、イタリア10年債利回りは前 日比8bp低下の6.42%。同国債(表面利率5%、2022年3月償 還)の価格は0.57上げて90.25。

関係者によると、IMFは融資に充てられる資金を現在の約 3850億ドルから8850億ドルに増やすことを望んでいる。

ドイツ2年債利回りはほぼ変わらずの0.20%。12日には過去 最低の0.134%まで下げた。

ポルトガルはこの日、3カ月物と6カ月物、11カ月物の証券入 札を実施。合わせて目標上限に一致する25億ユーロ相当を発行した。 11カ月物の平均落札利回りは4.986%、応札倍率は2.1倍だった。 同国の流通市場では、10年債利回りが29bp上昇して14.54%。

ギリシャ10年債相場は7営業日続伸。2022年10月償還債の 利回りは11bp低下の33.70%。

◎英国債市場

18日の英国債相場は上昇。10年物と30年物の利回りはそれ ぞれ過去最低を付けた。英国で昨年9-11月の失業率が予想に反し て上昇したことを受けた。

世界銀行が世界の成長率見通しを引き下げたこともあり、10年 債と2年債の利回り格差(スプレッド)は縮小。2009年1月以来の 最小となった。

RIAキャピタル・マーケッツの債券ストラテジスト、ニック・ スタメンコビッチ氏(エディンバラ在勤)は「英雇用市場は一段と悪 化する公算で、個人消費に響くだろう」と指摘。「欧州の債務危機が 解決する兆しが出てくるか英景気が改善されない限り、10年債利回 りは2%を下回ったままのはずだ」と付け加えた。

ロンドン時間午後4時51分現在、10年債利回りは前日比ほぼ 変わらずの1.96%。一時は1.917%と、ブルームバーグが1989 年にデータ収集を開始して以来の最低を付けた。同国債(表面利率

3.75%、2021年9月償還)の価格は0.025上げて115.64。30 年債利回りもほぼ変わらずの2.99%。過去最低の2.93%まで下げ る場面もあった。

英政府統計局(ONS)がこの日発表した国際労働機関(ILO) 基準の昨年9-11月の失業率は8.4%と、6-8月の8.1%から 上昇。世銀は前日、今年の世界経済の成長率見通しをプラス2.5% と、昨年6月に示した同3.6%から修正した。

ブルームバーグ収集のデータによると、2年債と10年債のスプ レッドは2bp縮小して154bp。昨年7月には256bpまで広が っていた。

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参考画面: 記事に関する記者への問い合わせ先: ニューヨーク 大塚 美佳 Mika Otsuka +1-212-617-5823 motsuka3@bloomberg.net Editor:Akiko Nishimae 記事に関するエディターへの問い合わせ先: 東京 大久保 義人 Yoshito Okubo +81-3-3201-3651 okubo1@bloomberg.net

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