投資家はS&Pを「格下げ」、行動が市場に後れ-ECBの先手も奏功

投資家は格付け会社スタンダ ード・アンド・プアーズ(S&P)を「格下げ」している。

S&Pは13日にユーロ圏の9カ国の格付けを引き下げたが、 最上級の「AAA」を失ったフランスの10年債利回りも昨年の最 悪期に比べ下がっている。格下げ後の今週の85億9000万ユーロ (約8500億円)の入札で落札利回りは低下。スペインも格下げさ れたが、入札での調達コストは1カ月前の半分に下がった。

昨年8月にS&Pが米国を格下げした際も市場は無視し、米10 年債利回りは7週間後に過去最低を付けた。今回は欧州中央銀行 (ECB)が先手を打って状況を改善させたこともあり、S&Pは 一段と出遅れた可能性がある。同社は昨年12月初旬に、ユーロ圏 の15カ国を対象に格下げ方向での見直しを行うと発表していた。

ハイ・フリークエンシー・エコノミクスの創業者でチーフエコ ノミストのカール・ワインバーグ氏は「格付け会社が作業をしてい る間に格下げは周知され市場が先行して全てが織り込まれる」とし て、「先週来の欧州でも昨年の米国でも動揺はなかった」と指摘し た。

ECBはS&Pの見直し発表より後の12月8日の会合で2カ 月連続の利下げを決めたほか、3年物資金供給について発表。同月 内の初回の3年物オペで記録的な額を供給した。ヘッジファンド、 GLCのチーフエコノミスト、スティーブン・ベル氏は「懸念が現 実からかけ離れて深刻化していた好例だ。実際には欧州の状況は大 きく改善している」として、ECBの流動性措置は「強力な逆転打 だった」と述べた。

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