東欧諸国脅かすレバレッジ解消と信用収縮-システミックリスクの不安

【記者:Boris Groendahl and Agnes Lovasz】

1月18日(ブルームバーグ):東欧諸国は、西欧の銀行が資産圧縮 に動く中で、銀行危機と信用逼迫(ひっぱく)を未然に防ぐため、国際 通貨基金(IMF)や他の国際金融機関からの資金を必要とする可能性 がある。

IMFと欧州復興開発銀行(EBRD)、世界銀行、欧州投資銀行 (EIB)は、米リーマン・ブラザーズ・ホールディングスの破綻後に 420億ドル(約3兆2200億円)の資金を拠出した。

監督当局者と政策担当者で構成する「ウィーンイニシアチブ・グル ープ」はウィーンで開いた16日の会合後の声明で、「過剰かつ無秩序 なレバレッジ解消と信用収縮」のリスクが東欧地域に迫りつつあるとし た上で、IMFやEBRDなどの国際金融機関は「外部からの援助と銀 行への金融支援」を提供する準備を整える必要があると訴えた。

EBRDのチーフエコノミスト、エリック・ベルグロフ氏は17日 のインタビューで、「ある金融機関がバランスシート全体で見ると非常 に小さい資産をめぐる決定を本国で行ったとしよう。しかし、東欧で営 業する傘下の銀行に注目すると、それらの資産が金融システム全体にと って重要であることが分かるだろう。非常に大きな影響が予想される」 と語った。

ウィーンイニシアチブ復活も

東欧の銀行システムは約4分の3を西欧勢が占めている。オースト リアのエルステ・グループ・バンクとライファイゼン・バンク・インタ ーナショナル、バンク・オーストリアを傘下に置くイタリアのウニクレ ディトといった大手銀行は、欧州銀行監督機構(EBA)や国レベルの 監督当局の基準を満たすため、資本増強と資産の圧縮、傘下の金融機関 の融資抑制に動いている。

EBRDのカントリー戦略・政策担当ディレクター、ピロシュカ・ ナジ氏は、西欧諸国と東欧諸国との間で、銀行リスクに対処する「協調 が依然うまくいっていない」と指摘し、2009年の東欧諸国救済策の柱 となった「ウィーンイニシアチブ」を復活させる必要があるとの考えを 示した。

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