IMF:5000億ドルの資金増強を目指す-必要額1兆ドル視野に

国際通貨基金(IMF)は18 日、融資能力の増強へ最大5000億ドル(約38兆4000億円)の調 達を目指すと発表した。欧州債務危機の悪化から世界経済を守るため、 資金を必要とする国に同基金が融資するための原資を拡大する。

IMF報道官の声明によると、同基金は今後数年に1兆ドルの資 金が必要となる可能性があるとの結論に達した。資金増強の方法につ いて選択肢を模索中で、加盟国と協議するまでは一段のコメントはし ないという。余裕を持たせるために6000億ドルの増額を目指してい る。

IMFが確保している融資に回せる資金は現在約3850億ドル。 ラガルド専務理事は17日、これを増額する選択肢をスタッフが探っ ていると明らかにした。ユーロ圏諸国は1500億ユーロ(約14兆 8000億円)の貢献を約束しているものの、米国は追加拠出の計画は ないとし、20カ国・地域(G20)の首脳らも昨年、合意に至らなか った。

17日の理事会後に電子メールで配布された声明で、ラガルド専 務理事は「十分な態勢で危機に対応することが最大の課題だ。ユーロ 圏の債務危機を封じ込め、世界各国の経済を守るために集団的に取り 組む必要性と緊急性を多くの理事が指摘した」と訴えた。

日本などの貢献を期待

G20当局者が匿名を条件に述べたところによると、IMFは特 に中国とブラジル、ロシア、インド、日本、石油輸出国に貢献を求め ている。IMFは2月25、26日にメキシコ市で開催されるG20財 務相・中央銀行総裁会議での合意を目指しているという。

IMFの提案は今週メキシコで開かれるG20の財務次官会議で 協議される予定。昨年11月にフランスのカンヌで開かれたG20首 脳会議は追加拠出に合意せず、域内危機の解決に向け行動するよう欧 州諸国に迫った。

米国は先月、追加拠出の意思はなく、欧州主導で解決するべきだ との姿勢をあらためて表明。ロシアは3月の大統領選挙が終わるまで は決定しないと、シュバロフ第1副首相がこの日モスクワで述べた。

IMFの能力増強の選択肢としては信託基金の設定やIMF特別 引き出し権(SDR)の増額などが考えられる。高成長の新興国は追 加拠出との抱き合わせで議決権拡大を目指す可能性もある。

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