1月17日の欧州マーケットサマリー:スペインとイタリア債が続伸

欧州の為替・株式・債券・商品 相場は次の通り。(表はロンドン午後6時現在)

為替 スポット価格 前営業日 ユーロ/ドル 1.2735 1.2667 ドル/円 76.84 76.78 ユーロ/円 97.85 97.26

株 終値 前営業日比 変化率 ダウ欧州株600 253.27 +2.15 +.9% 英FT100 5,693.95 +36.51 +.6% 独DAX 6,332.93 +112.92 +1.8% 仏CAC40 3,269.99 +44.99 +1.4%

債券 直近利回り 前営業日比 独国債2年物 .18% +.03 独国債10年物 1.79% +.02 英国債10年物 1.96% -.01

商品 直近値 前営業日比 変化率 金 現物午後値決め 1,656.00 +15.00 +.91% 原油 北海ブレント 110.99 -.35 -.31%

◎欧州株式市場

17日の欧州株式相場は続伸し、5カ月ぶり高値を付けた。中国 の2011年10-12月(第4四半期)の経済成長が約2年ぶりの低 い伸びに鈍化したことを背景に、一段の金融緩和策が敷かれるとの観 測が高まった。

ドイツのダイムラーを中心に自動車株が上値を伸ばした。英豪系 鉱山会社リオ・ティントも高い。オーストラリアのピルバラ地方で鉱 山や港湾施設を拡張したことが寄与し、昨年10-12月(第4四半 期)の鉄鉱石生産が過去最高になったとの発表が好感された。

ストックス欧州600指数は前日比0.9%高の253.27で終了。 昨年8月2日以来の高値を付けた。前日の同指数は昨年7月以降初め て200日移動平均を上回って引けていた。

ショア・キャピタルのストラテジスト、ジェラルド・レーン氏 (リバプール在勤)は、「この日発表されたリバースレポは2-3カ 月前に開始された緩和路線に沿った一歩であり、この路線は2012 年を通して継続されると当社は見ている。この措置は資産価格を下支 えする公算が大きい」と述べた。

この日の西欧市場では、ルクセンブルクとアイスランドを除く 16カ国で主要株価指数が上昇。中国国家統計局が17日発表した昨 年10-12月期の国内総生産(GDP)は前年同期比8.9%増とな った。これは過去10四半期で最も低い伸びで、温家宝首相に金融緩 和政策を求める圧力が高まった。GDP伸び率はただし、ブルームバ ーグ・ニュースがまとめたエコノミスト26人の予想中央値の

8.7%増を上回っている。

この日はストックス欧州600を構成する19業種中で自動車株 の上昇が特に目立った。ダイムラーは3.8%高。ルノーは2.6%値 を上げた。

リオ・ティントは2.9%上昇。17日の同社発表によると、第4 四半期の同社の鉄鉱石生産は5120万トンで、前年同期の5010万 トンから増加した。RBCキャピタル・マーケッツの予想は5200 万トン、クレディ・スイス・グループの予想は4960万トンだった。

◎欧州債券市場

17日の欧州債市場ではスペインとイタリアの国債相場が続伸。 スペインのほか、ベルギーやギリシャなどの証券入札でも借り入れコ ストが低下し、格下げで利回りが押し上げられるとの懸念が後退した。 米スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は13日、スペインの 格付けを2段階引き下げていた。

ドイツの10年債相場は下げた。同国の1月の景況感指数が過去 最大の改善を示したためで、安全資産を求める動きが減退した。欧州 金融安定ファシリティー(EFSF)の2016年7月償還債(表面 利率2.75%)も下落。S&Pが前日に最上級格付けを引き下げたE FSFはこの日、証券入札を実施した。

RBCキャピタル・マーケッツの欧州金利ストラテジスト、ノー バート・アウル氏は「スペインとイタリアでは短期債の国内需要が引 き続き好調で、その傾向が期間が長めのものに広がり始めてもいる」 と指摘。「格下げ発表に向けて先週金曜の取引時間に見られたリスク 回避の状況から市場は元に戻った」と付け加えた。

ロンドン時間午後5時現在、スペイン10年債利回りは前日比5 ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の5.13%。同国 債(表面利率5.5%、2021年4月償還)の価格は0.37上げて

102.62。2年債利回りは3bp下げ2.97%。

スペイン政府がこの日の入札で発行した12カ月物証券の平均落 札利回りは2.049%と、前回入札時(昨年12月13日)の

4.05%から低下。18カ月物も2.399%(12月は4.226%)に下 がった。

借り入れコストはギリシャが実施した91日物証券16億2500 万ユーロの入札や、ベルギーでも低下。ベルギー政府は3カ月物と1 年物の証券を計29億6000万ユーロ発行した。

独伊スプレッド縮小

イタリア10年債利回りは12bp下げ6.5%。独10年債に対 する利回り上乗せ幅(スプレッド)は14bp縮小し471bpとなっ た。

独10年債利回りは2bp上げて1.79%。2年債は3bp上昇 の0.18%。

ドイツの欧州経済研究センター(ZEW)が発表した1月の期待 指数はマイナス21.6。前月のマイナス53.8を大きく上回り、Z EWが指数の算出を1991年12月に開始して以来最大の改善とな った。

ドイツ連邦銀行(中央銀行)によると、EFSFの182日物証 券の入札では、発行目標額15億ユーロに対し46億6000万ユーロ の応札があった。平均落札利回りは0.2664%。S&Pは16日、 EFSFの格付けを「AA+」と最上級の「AAA」から引き下げた。

EFSFの16年7月償還債の利回りは8bp上昇して2.15%。

ギリシャ10年債相場は6営業日続伸。同国のパパデモス首相は 18日、民間債権者を代表する国際金融協会(IIF)と債務交換で 協議を再開する予定。この日は格付け会社フィッチ・レーティングス のマネジングディレクター、エドワード・パーカー氏がギリシャは支 払い不能で恐らく3月に期限を迎える国債を償還できないとの見方を 示したにもかかわらず、ギリシャ債は上げた。

同国の2022年10月償還債の利回りは20bp低下の

33.81%。一時は33.54%と、先月7日以来の低水準まで下げた。

◎英国債市場

17日の英国債市場では、2年債と10年債の利回り格差が縮小 し、ここ約3年で最小となった。先月の英インフレ率が6カ月ぶり低 水準に鈍化したためで、30年債利回りは過去最低を更新した。

英政府統計局(ONS)がこの日発表した2011年12月の消 費者物価指数は前年同月比4.2%上昇。インフレ率は11月の

4.8%を下回り、イングランド銀行(中央銀行)がいわゆる量的緩和 を一段と進めて資産買い取り枠を拡大するとの観測が高まった。

UBSの為替ストラテジスト、ジェフリー・ユー氏(ロンドン在 勤)は「イングランド銀行が景気支援で来月に量的緩和プログラムを 拡大するとの見方が市場で増えているようで、弱めのインフレ率がそ のような見方を強める」と指摘した。

2年債利回りは1ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%) 上昇して0.40%。同国債(表面利率2.25%、2014年3月償還) の価格は0.03下げて103.925。10年債利回りはほぼ変わらずの

1.96%。2年債と10年債の利回り格差は156bpに縮まり、09 年3月以来の最小となった。

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参考画面: 記事に関する記者への問い合わせ先: ニューヨーク 大塚 美佳 Mika Otsuka +1-212-617-5823 motsuka3@bloomberg.net Editor: Shigeru Chiba 記事に関するエディターへの問い合わせ先: 東京 大久保 義人 Yoshito Okubo +81-3-3201-3651 okubo1@bloomberg.net

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