日航:新社長に植木専務、大西社長は会長に-稲盛氏は来年退任へ

経営再建を進める日本航空は17日、 新社長に植木義晴・専務執行役員を昇格させる人事を発表した。就任 は、2月の臨時株主総会後の予定。約2年間務めた大西賢社長は会長 に、稲盛和夫会長は名誉会長に就く。日航社長にパイロット出身者が 就任するのは初めて。

同社は2010年1月に会社更生法の適用を申請。経営破綻から約2 年が経過、収益確保にも一定のめどが立ったことから、今後は新執行 部が、稲盛会長と大西社長の経営路線を継ぎ、年内に再上場を目指す 方針。

再建のため、企業再生支援機構が3500億円を出資。京セラ名誉会 長の稲盛氏を招き、同機構も経営陣を派遣した。支援機構からの3人 のうち、中村彰利氏と水留浩一氏が退任し、社外取締役の瀬戸英雄氏 は取締役に残る。

稲盛会長は17日の会見で、経営参画して来年で3年になるため「当 初の約束どおり退任する」と述べた。今回の社長人事について同会長 は「私の退任後も継続して成長するためには日航生え抜きの執行体制 を築くことが大切」とし、「植木氏を昇格し、できるだけプロパーの人 を大切にして人事を考えた」と説明した。

同社の11年4-9月期連結営業利益は、不採算路線の整理や燃油 費の削減など合理化を進めたことで1061億円と更生計画案の目標757 億円を上回った。今期の営業利益予想は1400億円、売上高は1兆1500 億円、純利益1200億円の見通しとしている。

再建可能と確信

稲盛会長は、「アメーバ経営を導入すれば再建は必ず可能と確信を 持っていた。想定を大幅に上回る業績を上げることができた」と、こ れまでを振り返った。今回の人事のタイミングについては、支援機構 が注入した3500億円の回収を確実にして「国民の税金を瑕疵(かし) のないようにする、との考えに基づき早めに動いた」と述べた。

植木氏は、「無私の心で経営に取り組みたい。安全運航は最重要の 課題だ」と述べた。また、今年から導入する「ボーイング787」に ついて大西社長は「4月22日から計画通り、成田-ボストン路線で就 航開始する予定」と述べた。

植木義晴(うえき・よしはる)氏 1952年生まれ、75年入社。2010年 12月から専務執行役員。

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