三井住友FG:英RBSの航空機リース買収-大手邦銀は選別投資

三井住友フィナンシャルグループは 英銀ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド・グループ(RBS)の 航空機リース部門を約73億ドル(約5600億円)で買収することで合意 した。債務危機を背景に欧州銀が非中核部門などを手放す中、比較優位 にある大手邦銀が優良資産に選別投資する動きが広がりつつある。

両社が17日までにかけて発表した。発表資料などによると、三井 住友FGは住友商事と共同でこの事業を買収(出資は三井住友FGが7 割、住商が3割)する。買収は4月以降に完了する予定。すでに住商と 2008年に合弁で同事業に参入しており、今回の買収でSMFG連合は航 空機リース事業(保有機ベース)で世界15位から4位に浮上する。

債務危機で欧州銀は、財務体質改善のため資産や事業の売却を進め ており、大手邦銀グループはその受け皿になり国際展開する金融機関と して存在感を高めようとしている。複数の関係者によれば、今回の航空 機リース部門の買収交渉で三井住友FGは、買収で政府承認を得にくい 中国国家開発銀行を抑え、最有力候補となっていた。

三井住友FGでは航空機リース業界について、新興国市場の成長や 格安航空会社の台頭で需要が高まり、収益拡大に貢献すると見込んでい る。エアラインビジネスマガジンの10年の調査などよると、最大手は 米ジェネラル・エレクトリックで1502機を保有。2位は米AIGの1068 機で、SMFG連合は3位企業の340機に迫る333機となる。

ROEやROA向上へ

RBSをめぐっては三菱UFJが豪州インフラ助言事業の買収で 最終調整を進めている一方、RBSはM&A(企業の合併・買収)助言 業務などからの撤退方針を発表している。三井住友FGの宮田孝一社長 は昨年末のインタビューで「リスクが計算でき、割安で投資効率がよく 無理なく取得可能な価格」の資産買収に意欲を示していた。

ドイツ証券の山田能伸シニアアナリストは、「SMFGが国内ビジ ネスより相対的に収益性の高いビジネスを手に入れることができたの はポジティブだ」と評価。その上で「今や邦銀は世界で最も安定してい る。今後は資産買収の主役となり、ROE(株価収益率)やROA(資 産収益率)を上げる良い案件だけを選ぶことができる」などと述べた。

今回の資産売却はRBSが455億ポンド(約5兆4000億円)の公 的支援を受けて以降で最大規模。ブルース・バンソーン財務担当役員は 電子メールで送付した発表文で今回の資産売却について、「非中核ポー トフォリオを減らしグループを強い位置に戻すことに向けた進展を示 すものだ」と述べた。

自見庄三郎金融担当相は17日午前の閣議後会見で、三井住友FG の動きに関連して一般論とした上で、結果として邦銀の「国際競争力と 収益力の向上が図られ、財務基盤の一層の安定が確保されることを期待 している」などと述べた。

--取材協力:日向貴彦 河元伸吾 Editors: Kazu Hirano

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