債券反落、長期金利の低下に警戒感-30年入札結果順調も終盤一段安

債券相場は反落。前日に長期金利 が1年2カ月ぶりの低水準まで達したことへの警戒感から売りが優勢 だった。この日実施の30年債入札の結果は順調だったものの、相場を 押し上げる要因にはならず、取引終盤にかけて先物は一段安となった。

大和住銀投信投資顧問の伊藤一弥国内債券運用グループリーダー は、「入札結果は予想より良かったが、やや強過ぎたため再び売り直す 動きが出ており、先物中心に弱含んだ。30年債は前日より利回りが上 昇したものの期待されたほどではなく、入札に備えた調整の売りもあ まりなかった」と話した。

現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物の320回債利回り は前日比0.5ベーシスポイント(bp)高い0.95%で始まった。その後は 徐々に水準を切り上げ、午後1時半前後には2bp高い0.96%と3営業 日ぶりの高い水準を付けた。

長期金利は、前日に1年2カ月ぶりの低水準となる0.935%まで 下げた。市場参加者の間で、目先の低下めどとされていた昨年11月 17、18日に付けた今年度の最低水準0.94%を下回ったことで反動が出 たもよう。

UBS証券の伊藤篤シニア債券ストラテジストは「きのう10年債 利回りが0.94%割れまで買われて、利回り曲線がブル・フラット(平 たん)化したため、いったん調整の売りが出ている」と話した。

30年債入札、テール縮小

財務省がこの日実施した30年利付国債(35回債)の入札結果に よると、最低落札価格は101円55銭となり、事前予想の101円50銭 を上回った。小さければ好調とされるテールは5銭となり、前回の9 銭から縮小。2010年2月以来の小ささ。応札倍率は3.52倍と前回の

3.00倍から上昇した。

今回の30年入札結果について、UBS証の伊藤氏は「利回り水準 が低かったわりに順調に通過し、しっかりした結果となった」と分析 した。バークレイズ・キャピタル証券の丹治倫敦債券ストラテジスト は「テールは約2年ぶり小幅水準となり、金利は低くとも実需の強さ が確認できた」との見方を示した。

30年物の35回債利回りは2bp高い1.92%。30年債の入札結果発 表後にいったん1.91%まで戻したが、再び売られた。20年物の132 回債利回りは3bp高い1.745%と3日ぶり高水準を付けた。大和住銀 投信の伊藤氏は「特に10年債と20年債が弱く、30年債への入れ替え もあるようだ」と説明した。5年物の101回債利回りは1.5bp高い

0.345%まで上昇した。

東京先物市場で3月物は、前日比6銭安の142円73銭で取引を開 始し、午前は142円60銭台後半でもみ合った。午後に入ると水準を切 り下げ、結局は19銭安い142円60銭と、この日の安値で引けた。

東海東京証券の佐野一彦チーフ債券ストラテジストは、前日の米 国市場は休場で、フランス格下げ後の欧州市場に混乱はなく、フラン ス国債入札も好調だったと指摘。長期金利が前日に0.935%と今年度 の最低水準を下回ったことで達成感があるとした上で、「きょうは外部 環境の好転が続かず、軽い調整を予想する」とみていた。

16日の欧州債市場でフランス国債が上昇。米格付け会社スタンダ ード・アンド・プアーズ(S&P)が前週末にユーロ圏9カ国を一斉 に格下げして以来、初めて行われた同日の国債入札で借り入れコスト は低下した。フランス10年債利回りは4bp低い3.03%に低下した。

--取材協力 池田祐美、船曳三郎、赤間信行 Editors:Joji Mochida,Hidenori Yamanaka

参考画面: 記事に関する記者への問い合わせ先: 東京 山中英典 Hidenori Yamanaka +81-3-3201-8347 h.y@bloomberg.net 記事に関するエディターへの問い合わせ先:

大久保義人 Yoshito Okubo +81-3-3201-3651 yokubo1@bloomberg.net

Rocky Swift +81-3-3201-2078 or rswift5@bloomberg.net

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE