野田首相:消費増税などで15年の基礎的赤字半減を必ず達成する

野田佳彦首相は17日午後、内閣記 者会とのインタビューで、政府が「財政運営戦略」で掲げている2015 度までに国・地方の基礎的財政収支(プライマリー・バランス)の赤 字を対国内総生産(GDP)比で半減する目標について、消費税率の 引き上げと歳出改革によって必ず達成するとの決意を示した。

首相は同戦略について「変らぬ目標、不変の目標」との認識を示 した。社会保障・税一体改革素案で消費税率の引き上げが当初想定し た時期より半年先送りされた影響について「半年ずれた分、少しハー ドルが高くなった部分があるが、その分、15年は歳入と歳出を合わせ た改革を実現することによって赤字半減ということは必ずクリアしな ければいけない」と語った。

政府は10年6月に決定した同戦略で、プライマリー・バランスを 「遅くとも15年度までにその赤字の対GDP比を10年度の水準から 半減し、20年度までに黒字化することを目標とする」と明記している。

首相は20年度までの黒字化目標を達成させる方法については「ま ず15年を達成した後に、その後にしっかり考えていくべきテーマだ」 と述べるにとどめた。

欧州債務危機をめぐる日本政界の認識については「今欧州で起こ っていることを対岸の火事だと思っては絶対にいけない、それはあま りにも無神経すぎる」と指摘。与野党の政治家に対し、「緊張感を持っ て財政運営をしていくんだという気持ちを与党も野党も共有する必要 がある。野党は危機感がないかというと、私はあると信じている」と 呼び掛けた。

解散

衆院解散については「政党間の協議もあるし、国会の場でも丁寧 な徹底した審議をやっていくべきだ。その先は、そうした努力をした 暁の話であってまずは議論するということは基本中の基本だ」と強調。 東日本大震災からの復興、東京電力福島第一原発事故への対応、日本 経済の再生、行政改革、一体改革などの政治課題を挙げ、「そういうも のをきちんとやり抜いた後にしかるべき時にということはあるが、今、 解散ありきで何かを考えているわけではない」と述べ、現時点では念 頭にない考えを強調した。

首相は16日の民主党大会で、国会対応をめぐって「野党にどうし ても、理解をしてもらえない場合には法案を参院に送って、野党にも う一度、この法案をつぶしたら、どうなるのかいうことをよく考えて もらう手法も時には採用していこうではないか」とも訴えていた。

インタビューではこうした発言が05年に当時の小泉純一郎首相が 郵政民営化関連法案が参院で否決されたことを受け、解散に踏み切っ た例を意識しているのではとの見方について聞かれ、「あくまで大局に 立って与野党の議論を進めるというのが基本中の基本だ」としながら も、「物事が進まない場合にはどうしたらいいかということを昨日、示 唆をした」と述べた。

イラン

米国の対イラン制裁がイラン中央銀行と取引のある日本の銀行に 与える影響を回避することについては「具体的な米国の運用方針と日 本の今の立場を実務者協議を通じてよくすり合わせたい。ガイトナー 財務長官も日本にあまり迷惑かけないようにしたいといっており、お 互いに立場はよく分かっているつもりだ」と述べるにとどめた。

訪米については「桜の時期を含めてお互いにとっていい時期を選 んでいきたい」と春ごろの実現に意欲を示した。

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