1月16日の海外株式・債券・為替・商品市場

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次 の通り。

◎外為:ユーロ続落、S&P格下げ響く-ギリシャ債務交渉は再開へ

16日の外国為替市場でユーロは続落。米格付け会社スタンダー ド・アンド・プアーズ(S&P)が13日にフランスなどユーロ圏 の9カ国を格下げしたことが響き、対円で11年ぶり安値を付けた。

欧州危機が悪化するとの観測が安全資産への逃避につながり、 円は主要16通貨中13貨に対して上昇。S&Pはこの日、ユーロ圏 の救済基金である欧州金融安定ファシリティー(EFSF)の格付 けを「AAA」から引き下げた。ギリシャの債務交換をめぐる投資 家との協議は減免の幅などで合意できず先週中断され、18日に再開 される見込み。

ロイヤル・バンク・オブ・カナダのRBCキャピタル・マーケ ッツ部門のシニア為替ストラテジスト、デービッド・ワット氏(ト ロント在勤)は「だらだらとした出血が今後も続きそうだ」と話す。 「ユーロ圏が問題解決に本腰を上げるようになったと示唆するもの は何も無い」と述べた。

ニューヨーク時間午後2時56分(日本時間17日午前4時56 分)現在、ユーロは対円で0.4%安の1ユーロ=97円19銭。一時は 2000年12月以来の安値となる97円04銭まで下げていた。対ドル は0.1%安の1ユーロ=1.2664ドル。一時は1.2626ドルを付けた。

ドルは対円で0.3%安の1ドル=76円76銭。米金融市場はこの 日、キング牧師生誕記念日の祝日で休場。

フランス国債入札

三菱東京UFJ銀行の為替ストラテジスト、リー・ハードマン 氏(ロンドン在勤)は「格下げはユーロ圏ソブリン債危機がまだま だ続くことを重ねて示した」として、「ファンダメンタルズ(経済の 基礎的諸条件)は引き続きユーロの調整継続を示唆している」と語 った。

フランスの国債入札で、18億9500万ユーロ(約1840億円)相 当の1年物の落札利回りは0.406%と、9日の入札時の0.454%を下 回った。政府は3カ月物と6カ月物も発行。利回りはいずれも低下 した。発行総額は85億9000万ユーロとなった。

取引について知る関係者4人によると、欧州中央銀行(ECB) はこの日、イタリアとスペイン国債を購入した。UBSの為替スト ラテジスト、クリス・ウォーカー氏は「ユーロには多くのリスクが ある。ギリシャの債務交渉もその一つだ」と指摘。「ECBはいつも より早めに介入し、状態をやや安定させたが、われわれは引き続き ドルに対するユーロ下落を見込んでいる」と付け加えた。

ギリシャ財務省当局者によれば、パパデモス首相やベニゼロス 財務相と国際金融協会(IIF)のチャールズ・ダラーラ専務理事 の協議は18日に再開される。

◎米国株:キング牧師生誕記念日の祝日で休場。

取引は17日に再開される。

◎米国債:キング牧師生誕記念日の祝日で休場。

取引は17日に再開される。

◎NY金先物:キング牧師生誕記念日の祝日で休場。

取引は17日に再開される。

◎NY原油:キング牧師生誕記念日の祝日で休場。

取引は17日に再開される。

◎欧州株:反発、格下げ後のフランス証券入札が好調-カーニバル急落

16日の欧州株式相場は反発。米格付け会社スタンダード・アン ド・プアーズ(S&P)が13日にフランスの最上級格付けを引き下 げたにもかかわらず、同国がこの日実施した証券入札では落札利回り が前回入札を下回った。ストックス欧州600指数は5カ月ぶり高値 となった。

イタリアのフィアットやドイツのダイムラーを中心に自動車株が 高い。ゴールドマン・サックス・グループがこれら銘柄の買いを勧め たことが好感された。クルーズ客船「コスタ・コンコルディア」がイ タリア沖で座礁し、少なくとも6人の死者を出したカーニバルはロン ドン市場で大幅安。スイスのセメントメーカー、ホルシムは1.6%値 下がりした。昨年10-12月(第4四半期)の費用計上が嫌気された。

ストックス欧州600指数は前週末比0.8%高の251.12で終了。 200日移動平均を上回り、昨年8月3日以来の高値で引けた。この日 は0.5%安となる場面もあったが、反発。13日はS&Pが複数のユ ーロ導入国の格下げを予定しているとの報道を受け、3日目の下げ相 場となっていた。

PFAペンションのシニアストラテジスト、ウィトルド・バーク 氏(コペンハーゲン在勤)は「格下げというのは常にちょっと古いニ ュースであり、誰もが既にS&Pの行動を予想していた」と述べた上 で、「プラス面はサルコジ仏大統領のメルケル独首相への影響力がこ れで弱まるため、同首相には自身の構想を一段と推進する余地が生ま れる」と語った。

S&Pは13日の取引終了後に、フランスの「AAA」格付けを 「AA+」に1段階引き下げ、見通しも「ネガティブ」とした。キプ ロスとイタリア、ポルトガル、スペインは2段階の格下げとし、オー ストリアとマルタ、スロバキア、スロベニアの格付けも引き下げた。 見通しが安定的な最上級格付け国はユーロ圏ではドイツのみとなった。

この日の西欧市場では、ポルトガルとスペインを除く16カ国で 主要株価指数が上昇。フランス政府は格下げ後初の証券入札を実施。 18億9500万ユーロ(約1840億円)相当の1年物の利回りは

0.406%と、9日の入札時の0.454%を下回った。政府は3カ月物 と6カ月物を含む総額85億9000万ユーロを発行した。

フィアットは7%高の4.16ユーロ、ダイムラーは3.6%高の

39.35ユーロでそれぞれ終了。カーニバルは16%下げて1878ペン ス。ホルシムは51スイス・フランで引けた。

◎欧州債:フランス債上昇、格下げ後初の入札好調-ポルトガル債軟調

16日の欧州債市場でフランス国債が上昇。格付け会社スタンダ ード・アンド・プアーズ(S&P)に格下げされて以来初めて行われ たこの日の国債入札で、借り入れコストは低下した。S&Pは13日、 フランスの最上級格付けを引き下げたほか、ユーロ圏8カ国を格下げ した。

ポルトガル国債の利回りは過去最高に達した。S&Pが同国をジ ャンク級(投機的水準)に格下げし、格付け見通しを「ネガティブ」 としたほか、米シティグループが同社の欧州国債指数からポルトガル 国債を除外する方針を示したことが手掛かり。

フランスは18億9500万ユーロ相当の1年物証券を0.406%の 利回りで発行。9日に行われた前回入札では0.454%だった。ギリ シャ国債は5営業日続伸。同国は債務削減計画に関する交渉を今週再 開する。

クレディ・アグリコルCIBの債券ストラテジスト、オーラン ド・グリーン氏(ロンドン在勤)は、「国債入札は問題なく順調に行 われ、ユーロ圏に対する市場センチメントの支援材料となった」と発 言。「S&Pによる格下げの反応はやや落ち着いていた。意外な措置 ではなく、多くの発行体についてはすでに警告されていた」と続けた。

ロンドン時間午後4時12分現在、フランス10年債の利回りは 前週末比4ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の

3.04%。同国債(表面利率3.25%、2021年10月債)価格は

0.325上げ101.775。フランス2年債利回りは5bp下げ0.66%。

10年債のほか、2年債と10年債の利回り格差(スプレッド)、 クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)の動向に基づいた指数 によると、この日のポルトガル国債のボラティリティはユーロ圏で最 大だった。

ポルトガル10年債の利回りは一時、203bp上昇し14.48%と、 ブルームバーグがデータ集計を開始した1997年以来の最高となった。 価格は48.69に落ち込んだ。同国の2年債利回りは311bp上げて

15.78%。

一方、ドイツ5年債利回りは0.75%で、前週末からほぼ変わら ず。過去最低に並ぶ0.733%を付ける場面もあった。ドイツ10年債 利回りは1.77%となっている。

◎英国債:30債利回り過去最低-仏格下げと英住宅市況見通しで

16日の英国債市場では30年債利回りが過去最低を記録した。 フランスが最上格付けを失ったほか、英住宅市場が引き続き低迷する との観測を背景に、安全投資先としての英国債の需要が高まった。

景気減速への懸念が高まる中、2年債と10年債の利回り格差 (スプレッド)はほぼ3年ぶりの最小となった。英最大の住宅不動産 ウェブサイト、ライトムーブの調べによると、英国の1月の住宅売却 希望価格は3カ月連続で下落した。会計事務所アーンスト・アンド・ ヤング(E&Y)は、英国がリセッション(景気後退)に逆戻りした との見解を示した。

米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は13 日にフランスを「AA+」に一段階格下げ。ユーロ圏の計9カ国を格 下げした。

バンク・オブ・アメリカ(BOA)メリルリンチの債券ストラテ ジスト、ジョン・レース氏(ロンドン在勤)は、「英国債利回りは質 への逃避と、英国の経済成長がしばらくの間低迷するとの観測を反映 している」と述べ、「ユーロ圏の今後の状況悪化を考えると、こうし た一連の格下げで終わったと確信する根拠はない」と続けた。

30年債利回りは一時、前週末比3ベーシスポイント(bp、1 bp=0.01%)低下の2.976%と、ブルームバーグがデータ集計を 開始した1996年以来の最低を付けた。ロンドン時間午後4時4分現 在は2.99%。同国債(表面利率4.25%、2040年12月償還)価格 はこの日、0.38上げ124.33。

一方、10年債利回りは1.97%で、前週末からほぼ変わらず。2 年債に対するスプレッドは158bpで、2009年3月以降の最小とな った。イールドカーブのフラット化(平坦化)は、景気減速でインフ レが鈍化する中、投資家が長期債を志向していることを示唆する。

ニューヨーク・ニューズルーム   1-212-617-3007

参考画面: 記事に関する記者への問い合わせ先: ニューヨーク 西前 明子 Akiko Nishimae +1-212-617-2601 anishimae3@bloomberg.net Editor: 記事に関するエディターへの問い合わせ先: 東京 大久保 義人 Yoshito Okubo +81-3-3201-3651 okubo1@bloomberg.net

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE