外為:ユーロ続落、S&P格下げ響く-ギリシャ債務交渉は再開へ

16日の外国為替市場でユーロは 続落。米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)が13 日にフランスなどユーロ圏の9カ国を格下げしたことが響き、対円で 11年ぶり安値を付けた。

欧州危機が悪化するとの観測が安全資産への逃避につながり、円は 主要16通貨中14通貨に対して上昇。10年物ポルトガル国債のドイツ 国債に対する利回り上乗せ幅(スプレッド)は過去最大に達した。ギリ シャの債務交換をめぐる投資家との協議は減免の幅などで合意できず先 週中断され、18日に再開される見込み。

三菱東京UFJ銀行の為替ストラテジスト、リー・ハードマン氏 (ロンドン在勤)は「格下げはユーロ圏ソブリン債危機がまだまだ続く ことを重ねて示した」として、「ファンダメンタルズ(経済の基礎的諸 条件)は依然、ユーロの調整継続を示唆している」と語った。

ニューヨーク時間午後4時45分(日本時間17日午前6時45分) 現在、ユーロは対円で0.3%安の1ユーロ=97円28銭。一時は2000 年12月以来の安値となる97円04銭まで下げていた。対ドルは0.1% 安の1ユーロ=1.2666ドル。一時は1.2626ドルを付けた。

ドルは対円で0.25%安の1ドル=76円78銭。米金融市場はこの 日、キング牧師生誕記念日の祝日で休場。

フランス国債入札

フランス国債入札で、18億9500万ユーロ(約1840億円)相当の 1年物の落札利回りは0.406%と、9日の入札時の0.454%を下回った。 政府は3カ月物と6カ月物も発行。利回りはいずれも低下した。発行総 額は85億9000万ユーロとなった。

取引について知る関係者4人によると、欧州中央銀行(ECB)は この日、イタリアとスペイン国債を購入した。UBSの為替ストラテジ スト、クリス・ウォーカー氏は「ユーロには多くのリスクがある。ギリ シャの債務交渉もその一つだ」と指摘。「ECBはいつもより早めに介 入し、状態をやや安定させたが、われわれは引き続きドルに対するユー ロ下落を見込んでいる」と付け加えた。

S&Pはこの日、ユーロ圏の救済基金である欧州金融安定ファシリ ティー(EFSF)の格付けを「AAA」から引き下げた。

ギリシャ財務省当局者によれば、パパデモス首相やベニゼロス財務 相と国際金融協会(IIF)のチャールズ・ダラーラ専務理事の協議は 18日に再開される。

ロイヤル・バンク・オブ・カナダのRBCキャピタル・マーケッツ 部門のシニア為替ストラテジスト、デービッド・ワット氏(トロント在 勤)は「だらだらとした出血が今後も続きそうだ」と話す。「ユーロ圏 が問題解決に本腰を上げるようになったと示唆するものは何も無い」と 述べた。

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