1月16日の欧州マーケットサマリー:株反発-仏債上昇、入札順調で

欧州の為替・株式・債券・商 品相場は次の通り。(表はロンドン午後6時現在)

為替 スポット価格 前営業日 ユーロ/ドル 1.2677 1.2680 ドル/円 76.76 76.97 ユーロ/円 97.31 97.57

株 終値 前営業日比 変化率 ダウ欧州株600 251.12 +1.94 +0.8% 英FT100 5,657.44 +20.80 +0.4% 独DAX 6,220.01 +76.93 +1.3% 仏CAC40 3,225.00 +28.51 +0.9%

債券 直近利回り 前営業日比 独国債2年物 0.15% +0.00 独国債10年物 1.77% +0.00 英国債10年物 1.97% +0.00

商品 直近値 前営業日比 変化率 金 現物午後値決め 1,641.00 +5.50 +0.34% 原油 北海ブレント 111.40 +1.05 +0.95%

◎欧州株式市場

16日の欧州株式相場は反発。米格付け会社スタンダード・アン ド・プアーズ(S&P)が13日にフランスの最上級格付けを引き下 げたにもかかわらず、同国がこの日実施した証券入札では落札利回り が前回入札を下回った。ストックス欧州600指数は5カ月ぶり高値 となった。

イタリアのフィアットやドイツのダイムラーを中心に自動車株が 高い。ゴールドマン・サックス・グループがこれら銘柄の買いを勧め たことが好感された。クルーズ客船「コスタ・コンコルディア」がイ タリア沖で座礁し、少なくとも6人の死者を出したカーニバルはロン ドン市場で大幅安。スイスのセメントメーカー、ホルシムは1.6%値 下がりした。昨年10-12月(第4四半期)の費用計上が嫌気された。

ストックス欧州600指数は前週末比0.8%高の251.12で終了。 200日移動平均を上回り、昨年8月3日以来の高値で引けた。この日 は0.5%安となる場面もあったが、反発。13日はS&Pが複数のユ ーロ導入国の格下げを予定しているとの報道を受け、3日目の下げ相 場となっていた。

PFAペンションのシニアストラテジスト、ウィトルド・バーク 氏(コペンハーゲン在勤)は「格下げというのは常にちょっと古いニ ュースであり、誰もが既にS&Pの行動を予想していた」と述べた上 で、「プラス面はサルコジ仏大統領のメルケル独首相への影響力がこ れで弱まるため、同首相には自身の構想を一段と推進する余地が生ま れる」と語った。

S&Pは13日の取引終了後に、フランスの「AAA」格付けを 「AA+」に1段階引き下げ、見通しも「ネガティブ」とした。キプ ロスとイタリア、ポルトガル、スペインは2段階の格下げとし、オー ストリアとマルタ、スロバキア、スロベニアの格付けも引き下げた。 見通しが安定的な最上級格付け国はユーロ圏ではドイツのみとなった。

この日の西欧市場では、ポルトガルとスペインを除く16カ国で 主要株価指数が上昇。フランス政府は格下げ後初の証券入札を実施。 18億9500万ユーロ(約1840億円)相当の1年物の利回りは

0.406%と、9日の入札時の0.454%を下回った。政府は3カ月物 と6カ月物を含む総額85億9000万ユーロを発行した。

フィアットは7%高の4.16ユーロ、ダイムラーは3.6%高の

39.35ユーロでそれぞれ終了。カーニバルは16%下げて1878ペン ス。ホルシムは51スイス・フランで引けた。

◎欧州債券市場

16日の欧州債市場でフランス国債が上昇。格付け会社スタンダ ード・アンド・プアーズ(S&P)に格下げされて以来初めて行われ たこの日の国債入札で、借り入れコストは低下した。S&Pは13日、 フランスの最上級格付けを引き下げたほか、ユーロ圏8カ国を格下げ した。

ポルトガル国債の利回りは過去最高に達した。S&Pが同国をジ ャンク級(投機的水準)に格下げし、格付け見通しを「ネガティブ」 としたほか、米シティグループが同社の欧州国債指数からポルトガル 国債を除外する方針を示したことが手掛かり。

フランスは18億9500万ユーロ相当の1年物証券を0.406%の 利回りで発行。9日に行われた前回入札では0.454%だった。ギリ シャ国債は5営業日続伸。同国は債務削減計画に関する交渉を今週再 開する。

クレディ・アグリコルCIBの債券ストラテジスト、オーラン ド・グリーン氏(ロンドン在勤)は、「国債入札は問題なく順調に行 われ、ユーロ圏に対する市場センチメントの支援材料となった」と発 言。「S&Pによる格下げの反応はやや落ち着いていた。意外な措置 ではなく、多くの発行体についてはすでに警告されていた」と続けた。

ロンドン時間午後4時12分現在、フランス10年債の利回りは 前週末比4ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の

3.04%。同国債(表面利率3.25%、2021年10月債)価格は

0.325上げ101.775。フランス2年債利回りは5bp下げ0.66%。

10年債のほか、2年債と10年債の利回り格差(スプレッド)、 クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)の動向に基づいた指数 によると、この日のポルトガル国債のボラティリティはユーロ圏で最 大だった。

ポルトガル10年債の利回りは一時、203bp上昇し14.48%と、 ブルームバーグがデータ集計を開始した1997年以来の最高となった。 価格は48.69に落ち込んだ。同国の2年債利回りは311bp上げて

15.78%。

一方、ドイツ5年債利回りは0.75%で、前週末からほぼ変わら ず。過去最低に並ぶ0.733%を付ける場面もあった。ドイツ10年債 利回りは1.77%となっている。

◎英国債市場

16日の英国債市場では30年債利回りが過去最低を記録した。 フランスが最上格付けを失ったほか、英住宅市場が引き続き低迷する との観測を背景に、安全投資先としての英国債の需要が高まった。

景気減速への懸念が高まる中、2年債と10年債の利回り格差 (スプレッド)はほぼ3年ぶりの最小となった。英最大の住宅不動産 ウェブサイト、ライトムーブの調べによると、英国の1月の住宅売却 希望価格は3カ月連続で下落した。会計事務所アーンスト・アンド・ ヤング(E&Y)は、英国がリセッション(景気後退)に逆戻りした との見解を示した。

米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は13 日にフランスを「AA+」に一段階格下げ。ユーロ圏の計9カ国を格 下げした。

バンク・オブ・アメリカ(BOA)メリルリンチの債券ストラテ ジスト、ジョン・レース氏(ロンドン在勤)は、「英国債利回りは質 への逃避と、英国の経済成長がしばらくの間低迷するとの観測を反映 している」と述べ、「ユーロ圏の今後の状況悪化を考えると、こうし た一連の格下げで終わったと確信する根拠はない」と続けた。

30年債利回りは一時、前週末比3ベーシスポイント(bp、1 bp=0.01%)低下の2.976%と、ブルームバーグがデータ集計を 開始した1996年以来の最低を付けた。ロンドン時間午後4時4分現 在は2.99%。同国債(表面利率4.25%、2040年12月償還)価格 はこの日、0.38上げ124.33。

一方、10年債利回りは1.97%で、前週末からほぼ変わらず。2 年債に対するスプレッドは158bpで、2009年3月以降の最小とな った。イールドカーブのフラット化(平坦化)は、景気減速でインフ レが鈍化する中、投資家が長期債を志向していることを示唆する。

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参考画面: 記事に関する記者への問い合わせ先: ロンドン 藤森英明 Hideharu Fujimori +44-20-7673-2178 hfujimori@bloomberg.net Editor: Akiko Nishimae 記事に関するエディターへの問い合わせ先: 東京 大久保 義人 Yoshito Okubo +81-3-3201-3651 okubo1@bloomberg.net

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