フランス入札:借り入れコスト低下、投資家はS&P格下げ意に介さず

フランス政府が16日実施した 入札で、借り入れコストは前回の入札時に比べ低下した。格付け会社 スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は13日にフランスの格 付けを最上級から引き下げたが、投資家は意に介さなかったもようだ。

18億9500万ユーロ(約1840億円)相当の1年物の利回りは

0.406%と9日の入札時の0.454%を下回った。政府は3カ月物と 6カ月物も発行。利回りはいずれも低下した。発行総額は85億 9000万ユーロとなった。

S&Pは1カ月前に、フランスの格付け「AAA」を引き下げる 可能性を警告していた。S&Pは13日に同国格付けを「AA+」に 引き下げたが、投資家は格下げを織り込んでいたもようだ。債務発行 残高1兆3000億ユーロという流動性の高さと、現政権が進めている 改革がフランスを後押しすると、RBCキャピタル・マーケッツの欧 州金利戦略責任者、ピーター・シャフリク氏らアナリストはみている。

同氏は「フランスについてそれほど弱気ではない」として、「格 付けに関し厳しい制限のある投資家以外は、フランス国債を売る必要 はないだろう。ユーロ圏にはまだ問題が多いが、政策当局から、正し い方向への前向きな動きも幾つか見られた」と語った。

S&Pが昨年米国を格下げしたときも、投資家は米国債を買い続 け、10年債利回りは7週間後に過去最低を付けた。格下げ後で最初 の取引となったこの日、フランス10年債利回りはパリ時間午後3時 14分現在3ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の

3.04%。昨年11月17日には約2年ぶり高水準の3.82%を付けて いた。

格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスはこの日、 フランス政府は財政について操作の余地が小さいと指摘した。ムーデ ィーズはフランス国債の最上級格付けの見通し「ステーブル」につい て検証中だという。また、フィッチ・レーティングスのアナリストら は先週、ユーロ圏の最上級格付け国の中ではフランスが最も脆弱との 認識を示した。ただ、2012年中に格下げする可能性は低いとしてい る。

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