日銀大阪支店長:関西の雇用・消費は底堅い、背景に円高効果も

日本銀行の早川英男大阪支店長は 16日午後、本店で会見し、関西地域の景気について、雇用や個人消費 が底堅く、「意外にしぶとい」とした上で、その背景として「円高のプ ラス効果」もあるとの見方を示した。

日銀が同日午後発表した「地域経済報告」(さくらリポート)によ ると、関西地域は「足踏み状態となっている」として、「緩やかな回復 基調にある」とした昨年10月の前回報告から情勢判断を下方修正した。

早川支店長は「円高で一部の大企業が打撃を受けているが、数の 多い中小企業が踏ん張って、足踏みを維持している」と指摘。その背 景として、東日本大震災による復興需要や自動車の生産回復の恩恵が 間接的に及んでいることに加え、円高のプラス効果にも言及した。

同支店長は「もちろん、大企業にとっては輸出面や収益面でマイ ナスの影響が大きいが、日本は今や貿易赤字国であり、輸入の方が輸 出よりも金額が多い。そのメリットは1社1社をとれば大したことは ないが、少しずつメリットが及んでいるのではないか」と述べた。

その上で、関西地域の景気の先行きについて「当面、比較的頭打 ち感の強い輸出、生産と、比較的底堅い内需との綱引きが続く」と指 摘。「もっとも、内需だけでは力不足で、景気が回復基調に戻るには、 輸出、生産次第という大きな構図自体は変わらない」と語った。

東海は「先行き不安感が根強い」

一方、櫛田誠希名古屋支店長は同日の会見で、東海地域の景気の 先行きについて、円高の長期化や海外経済の減速、とりわけ欧州の財 政危機など「懸念材料が少なくなく、先行き不安感が根強い」と述べ た。ユーロが対円で下落していることに関しても、輸出企業の「採算 悪化要因として影響は出てきている」と語った。

高田恭介札幌支店長は北海道の景気について「持ち直しの動きが 一服し、横ばい圏内で推移している」と指摘。先行きも「今年前半は 横ばいないしやや弱含み」との見方を示した。尾関政達福岡支店長は 九州・沖縄の景気に関して「海外経済の減速等の影響が生産面で広が ってきており、持ち直しの動きが鈍化している」としながらも、個人 消費は「全体に底堅い」と語った。

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