豪州の銀行:今後2年で7000人削減も、融資低迷が響く-UBS試算

オーストラリアの銀行は、今後2 年以内に7000人を削減する可能性がある。スイスの銀行UBSが指摘 した。豪州の各行は、第2次大戦以来で最も低い与信の伸びに対応し、 経費の約58%を占めるコストの削減に動いている。

UBSのシドニー在勤アナリスト、ジョナサン・モット、クリス・ ウィリアムズ、アダム・リーの3氏は13日付の顧客向けリポートで、 豪州の銀行の総従業員数が現在の17万9000人から3.9%減り、17万 2000人に縮小するとの見通しを示した。この数字には、オーストラリ ア・ニュージーランド銀行(ANZ)のアジア地域の従業員は含まれ ていない。

シドニー、メルボルンという大都市の雇用の主な受け皿である銀 行が人件費削減に重点的に取り組む状況は、家計や企業の信頼感低下 に伴う収入の伸びの鈍化に苦しむ世界中の銀行が直面する問題を映し 出している。時価総額で豪州3位の銀行、ANZの労組は先週、同行 が今後数カ月で最大900人の削減を計画していることを明らかにした。

UBSのアナリストらは「成長環境の悪化への対応策の一環とし て、銀行がコストに重点的に取り組み、従業員と自由裁量コストを確 実に削減する」と予想した。

与信の低迷続く見通し

豪州の銀行最大手、コモンウェルス銀行はブルームバーグに宛て た電子メールで、「大規模な人員削減を行う短期的な計画や目標は存在 しない」とした上で、「一部の分野で時々」削減を行うこともあろうが、 他の分野ではより多くの人員が必要になるだろうと説明した。

同2位のウエストパック銀行の広報担当、スプリート・ゴサル氏 は電子メールで、「従業員数は今年減少すると予想しているが、具体的 な削減目標はない」と回答。ナショナル・オーストラリア銀行の広報 担当、ブライアン・ウォルシュ氏は電子メールで配布した文書で、一 部の事業の完了と外部委託に伴い、従業員数が「さまざまな部分で変 動する」との見通しを明らかにした。

UBSは「与信の伸びの見通しに対する慎重な見方」を維持し、 「住宅市場の著しい回復」を予想していない。UBSによると、1977 -2010年の住宅向け融資は年率14%のペースで拡大を続けたが、現在 は5.7%と第2次大戦後で最も低い伸びにとどまっている。同行は「住 宅向け融資の伸びはしばらくの間、4-6%の範囲にとどまる公算が 大きい」とみている。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE