サルコジ氏の再選に打撃-仏大統領選まで100日で最上級格付け失う

フランス大統領選を4月に控え て米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)が同国格 付けを初めて最上級格付けから引き下げたことは、再選を狙うサルコ ジ大統領にとって打撃となった。この打撃克服に残された日数は100 日を切った。

パリに拠点を置く世論調査会社TNSソフレスのエマニュエル・ リビエール氏ら政治アナリストは、サルコジ大統領が「AAA」格付 けの維持のためにはあらゆる可能なことを行うと昨年10月に発言し ていただけに「AA+」への格下げで同氏の経済運営能力の評価ばか りか、債務危機収束の議論における発言力も低下する可能性があると 指摘した。サルコジ大統領の顧問の1人は最上級格付けを「国の宝」 と表現していた。

リビエール氏は、「サルコジ大統領は、経済に関して最も信頼で きる候補であり、危機時に最も確かなリーダーであるという点に立脚 して戦略全体を構築した」と述べた上で、「これを維持するのは一段 と難しくなっている。また、メルケル独首相との力関係は同等であり、 欧州首脳会議の主導者の1人だとも言い難くなっている」と指摘した。

世論調査の支持率で最大野党・社会党の候補フランソワ・オラン ド氏に後れを取っているサルコジ大統領は15日、「われわれが克服 に向け意思統一すれば危機は克服できる」と述べ、有権者に自身の 「経済改革」への支持を呼び掛けた。これは格下げ後初の公の場での 発言。オランド氏は大統領批判を強めているものの、格下げを受け同 氏も選挙公約の内容を後退させざるを得なくなる可能性がある。

国債売り浴びせは回避

S&Pが12月5日にフランス格付けを引き下げ方向で見直すと 表明していたため、13日の格下げが同国債の売り浴びせを引き起こす 事態は回避された。13日の欧州債市場でフランス10年債の利回りは 3ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇し3.055%。16 日の約74億ユーロ(約7200億円)のフランス債入札が格下げの影響 の最初の試金石となる。

フランス10年国債のドイツ国債に対する上乗せ利回り(スプレ ッド)は現在約130bpと、1年前の50bp足らずから拡大している。

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