米国債(13日):上昇、S&Pのフランス格下げで「質への逃避」

米国債相場は上昇。10年債利 回りは年初来最低に下げた。米格付け会社スタンダード・アンド・ プアーズ(S&P)がフランスの格付けを引き下げたことを受け、 安全資産とされる米国債の需要が高まった。

米10年債と30年債は前日、下落していた。30年債入札(130 億ドル)で応札倍率が過去の平均を下回ったことが手掛かり。米連邦 準備制度のエコノミストが開発し、金利や経済成長、インフレの見通 しを盛り込んだ金融モデルによれば、10年債はこれまでで最も過大評 価されている。

ドイツ銀行プライベート・ウェルス・マネジメント部門の債券ト レーディング責任者、ゲーリー・ポラック氏(ニューヨーク在勤) は「金融市場で相場を左右するのはやはり欧州だ」とし、「欧州は 問題解決と債務の借り換えに向け、依然として大きな障害に直面し ており、どの程度のリセッション(景気後退)に陥るのか見当がつ かない。こういったことが米国債を下支えする材料になっている」 と述べた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによると、ニューヨーク時 間午後4時39分現在、10年債利回りは6ベーシスポイント(bp、 1bp=0.01ポイント)低下して1.87%。一時1.83%と、12月 20日以来の低水準を付ける場面も見られた。週間ベースでは9bp 下げている。同年債(表面利率2%、2021年11月償還)価格は 16/32上げて101 6/32。

30年債利回りは6bp下げて2.91%。一時2.88%と、12月 30日以来の低水準に下げた。週間では10bp低下した。

フランス格下げ

連邦準備制度のエコノミストが開発したタームプレミアムモデ ルは記録的なマイナスとなっており、投資家が適正水準以下の利回り を積極的に受け入れようとしていることが示唆された。

シティグループの金利ストラテジスト、ニーラ・ゴラプディ氏 (ニューヨーク在勤)の13日付の顧客向け電子メールによれば、同 社調査の回答者のうち3分の2は米国債についてやや強気よりの「ニ ュートラル」としていた。回答者はまた、1月25日の米連邦公開市 場委員会(FOMC)会合後に米国債相場は一段と上昇すると予想し ている。

格付け会社S&Pはフランスの「AAA」格付けを「AA+」に 引き下げ、見通しを「ネガティブ」とした。同社ウェブサイトで情報 を掲載した。スペインは「AA-」から「A」に引き下げられたほか、 イタリア、オーストリアなども格下げされた。ドイツは最上級格付け を維持した。

「余力が残っている」

ギリシャの債務交換をめぐる交渉で、債権銀行団とギリシャ政府 は減免額で合意に至らず協議を休止し、ユーロ圏初のソブリン債のデ フォルト(債務不履行)リスクが高まった。

2011年に米国債利回りが低下するとの予想が的中したエコノミ ストのゲーリー・シリング氏は、米30年債には「まだ余力が残って いる」とし、今年10%上昇すると予想。

シリング氏はブルームバーグ・ラジオとのインタビューで30年 債について、「他のどの長期投資より良い運用成績を上げるだろう」 との見方を示し、今年末の利回り予想を2.5%とした。

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