1月13日の欧州マーケットサマリー:株が3日続落、格下げ報道で

欧州の為替・株式・債券・商 品相場は次の通り。(表はロンドン午後6時現在)

為替 スポット価格 前営業日 ユーロ/ドル 1.2665 1.2814 ドル/円 76.89 76.76 ユーロ/円 97.38 98.36

株 終値 前営業日比 変化率 ダウ欧州株600 249.18 -.32 -.1% 英FT100 5,636.64 -25.78 -.5% 独DAX 6,143.08 -36.13 -.6% 仏CAC40 3,196.49 -3.49 -.1%

債券 直近利回り 前営業日比 独国債2年物 .15% -.01 独国債10年物 1.77% -.07 英国債10年物 1.97% -.05

商品 直近値 前営業日比 変化率 金 現物午後値決め 1,635.50 -25.50 -1.56% 原油 北海ブレント 110.10 -1.16 -1.04%

◎欧州株式市場

13日の欧州株式相場は3日続落。米格付け会社スタンダード・ アンド・プアーズ(S&P)によるフランスなど複数のユーロ導入国 の格下げ発表が近いとの報道が響いた。ただ、ストックス欧州600指 数は週ベースでは上げた。

英携帯電話サービス会社ボーダフォン・グループは3週間ぶり安 値を付けた。スイスの製薬会社ノバルティスも安い。計12億2000 万ドルの費用を計上するとの発表が嫌気された。英エンジニアリング 会社、インベンシスは19%急落。同社は6000万ポンドの追加コス ト発生を明らかにした。一方でドイツのコメルツ銀行は上昇。同行は 公的支援を求めることなく資本増強すると、同国紙ハンデルスブラッ トが伝えた。

ストックス欧州600指数は前日比0.1%安の249.18で終了。 前週末比では0.7%の値上がり。一部のユーロ導入国が今週実施した 国債入札で借り入れコストが低下したことを反映した。

キャピタル・スプレッズ(ロンドン)のセールス責任者、アンガ ス・キャンベル氏は「欧州で複数の国が格下げされると市場は知らな かったわけではないが、うわさが流れると、つい無条件に反応してし まう」と述べ、「うわさの内容がいったん確認されると、相場は反発 することもある」と付け加えた。

政府当局者や事情に詳しい関係者によると、S&Pはこの日にも 格下げを発表する公算で、ドイツは最上級格付け「AAA」を維持す るもよう。一方、フランスは最上級格付けを失う見込みだと、AFP 通信が匿名の政府関係者を引用して報じた。仏大統領府のルブリエ報 道官はこの日、政府がS&Pから格下げ決定を伝えられたとの報道に 関してコメントを控えた。

ストックス欧州600指数は0.7%上げる場面も見られた。イタ リアはこの日の入札で国債47億5000万ユーロを発行し、目標上限 を達成。利回りも前回入札時を下回った。同国は前日も入札を実施。 今週はスペインやドイツも入札を実施し、いずれも好調だった。

この日の西欧市場では、18カ国中14カ国で主要株価指数が下 落。ボーダフォンは2.5%下げて175ペンスで終了し、先月22日 以来の安値。ノバルティスは0.7%安の53スイス・フラン。2003 年2月以来の大幅安を演じたインベンシスの終値は183.2ペンス。 コメルツ銀は3.4%高の1.42ユーロで引けた。

◎欧州債券市場

13日の欧州債市場でドイツ国債が上昇。5年物と30年物の利回 りは過去最低を付けた。格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ (S&P)によるユーロ圏諸国のソブリン格付け見直しで、ドイツは 最上級の「AAA」を維持するとの見通しが手掛かりとなった。

スペインとベルギーの国債は下落。低格付けの国債を避け、ドイ ツ国債に安全を求める動きが強まったことが背景。フランスは最上級 格付けを失う見込みだ。S&Pは見直し結果をロンドン時間13日午 後9時に発表するもようだと、欧州の当局者が匿名を条件に述べた。 S&Pの広報担当、フィリッパ・メラニフィー氏(ロンドン在勤)は 電話取材に対してコメントを控えた。

クレディ・アグリコルCIBの債券ストラテジスト、ピーター・ チャットウェル氏(ロンドン在勤)は、「オランダとドイツを除いた 大量格下げ報道を手掛かりに、質への逃避の動きでドイツ国債が飛ぶ ように売れている」と語った。

ロンドン時間午後4時28分現在、ドイツ10年債利回りは前日 比7ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下し1.77%。 一時は1.74%まで下げ、昨年11月15日以来の低水準を付けた。 同国債(表面利率2%、2022年1月償還)価格はこの日、0.605上 げ102.09。

ドイツ5年債利回りは一時0.733%まで低下し、ブルームバー グがデータ集計を開始した1990年以来の最低となった。ドイツ30 年債利回り2.33%と、10bp下げる場面もあった。

オランダ10年債利回りは過去最低となる2.703%まで低下した。 オランダとルクセンブルクの格付けは変更されない見通しだと、AF P通信が報じた。

スペイン10年債利回りは前日比9bp上昇の5.22%。一時は

5.26%まで上げた。イタリア10年債利回りは18bp上げ6.46% を付けた後、前日からほぼ変わらずの6.63%となった。欧州中央銀 行(ECB)が購入したとの見方から、両国債は下げ幅を縮めた。

ベルギー10年債利回りは11bp上げ4.17%。同国の債務管理 局がS&Pから通知を受けていないことを明らかにしたものの、支援 材料とはならなかった。フランス10年債の利回りは4bp上げ

3.08%。

欧州連合(EU)の規則では2009年以来、格付け会社はソブリ ン債格下げの少なくとも12時間前に当該国に通知することが義務付 けられている。

◎英国債市場

13日の英国債市場では長期債が上昇。利回りは過去最低に近づい た。格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)が欧州の複 数国を近く格下げするとの観測を背景に、トリプルA格付けの英国債の 安全性に対する需要が高まった。

10年債利回りは2週間ぶり低水準となった。早ければ今日にも 格下げが発表されると、ダウ・ジョーンズ通信が欧州連合(EU)当 局者の話を引用して報道したことが手掛かり。この日発表された英生 産者出荷価格が予想に反して低下したことも、英国債への支援材料と なった。

RBCキャピタル・マーケッツの債券ストラテジスト、サム・ヒ ル氏は、「主要な格付け会社全てからトリプルAの格付けと安定的な 格付け見通しを得ている特別な国々の一員としての英国の立場に加え、 欧州の格下げが再び焦点となったことに、英国債は恩恵を受けている」 と語った。

ロンドン時間午後4時14分現在、英10年債利回りは前日比5 ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の1.97%。先月 30日には1.93%まで下げ、ブルームバーグがデータ収集を開始し た1989年以来の最低を付けた。同国債(表面利率3.75%)価格は この日、0.47上げ115.54。30年債利回りは6bp低下し3.01%。 過去最低は2.98%となっている。

英政府統計局(ONS)がこの日発表した昨年12月の生産者物 価統計で、出荷価格指数は前月比0.2%低下した。ブルームバーグ がまとめたエコノミスト17人の調査中央値では0.1%上昇が見込ま れていた。前年同月比では4.8%上昇と、上昇率は11月の5.4%を 下回り、1年ぶりの低い伸びとなった。

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