椿本チエイン専務:自動車部門は来期16%増収へ-日本以外は拡大

自動車用エンジン用タイミングチ ェーンで世界首位の椿本チエインは、来期(2013年3月期)の自動車 部門の売上高が今期予想値から16%程度増加すると見込んでいる。東 日本大震災やタイ洪水などの影響から立ち直り、日本以外の全地域で チェーン需要拡大を見込むほか新規取引先からの売り上げも寄与する。

トヨタ自動車など国内主要メーカーや欧米・韓国メーカーとも取 引がある椿本で自動車事業部門を統括する藤原透専務執行役員は12 日、大阪市の本社でのインタビューで自動車部品の来期需要について、 現時点の受注状況から「日本はフラットだが、それ以外のすべての地 域で右肩上がりに伸びる」と述べ、震災やタイの洪水の影響がなくな る来期に販売は大きく回復するとの見通しを示した。

椿本の自動車部門は今期、売上高が前期比0.7%減の430億円、 営業利益は同16%減の45億3000万円になる見通し。藤原氏は昨年8 月に立てたこの目標について「同じぐらいか、下回ってもほんの少し のマイナス」とほぼ達成できると話した。

藤原氏は来期受注について、タイで50%、中国でも20%の増加を 予想するほか金融危機がくすぶる欧州でも伸びが見込めると述べた。 広報担当の和田幸子氏によると、震災やタイ洪水の影響がなくなるほ か、昨年獲得した独フォルクスワーゲン(VW)からの受注など新規 案件が販売を底上げするという。

タイ洪水ではホンダの現地四輪車工場が浸水したのをはじめ、域 内の部品メーカーの多くが被害を受け、日系メーカーが軒並み生産調 整に追い込まれた。タイでの自社の生産拠点に直接の被害はなかった 椿本も11月半ばにタイでの操業率が3割程度まで落ち込んだときも あったという。

藤原氏は現時点で、ASEAN(東南アジア諸国連合)地域でタイ 以外に生産拠点を新たに設置する計画はないという。一方、洪水から の教訓として、自動車用部品の東南アジア生産はタイという従来の固 定観念を改め、中国や韓国に生産を分散し、「そこでつくった部品をA SEANに持ってくるようなことも考えないといけない」と話した。

国内生産については現状を維持するという。一方、海外生産が増 えていくため、現在は約50%の国内生産比率が「下がっていく」と述 べ、今後4年間ぐらいで40%程度に低下するとの見通しを示した。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE