岡田氏:一体改革で野田首相と二人三脚、小沢元代表の処分を決定

副総理に就任する岡田克也氏(58) は、菅直人前政権では幹事長として党務を担当。「子ども手当」など 民主党の政権公約(マニフェスト)関連施策見直しの与野党協議を主 導する一方、小沢一郎元代表の党員資格停止処分を決めた実力者だ。 今後は政権中枢で消費税率の引き上げを柱とする社会保障・税一体改 革の実現に、野田佳彦首相との二人三脚でまい進する役割を担う。

「これから希望を持って日本が、日本人が希望を持つことができ るどうかというのは、この内閣に課せられた課題をしっかりと実現で きるかにかかっている」-。岡田氏は13日夜の会見で、副総理就任 に当たっての決意を強調。自民党などが現時点での一体改革をめぐる 与野党協議に難色を示していることについては「震災復興については 日本人のために協力しようということで協力してもらった。そういう 発想をお持ちであり、必ずや道を開けると確信している」と訴えた。

昨年8月の代表選では野田首相の陣営に加わり、当選に貢献。政 権誕生後は衆院予算委員会筆頭理事として首相を支えてきた。藤村修 官房長官は11日の記者会見で、岡田氏とは「週に1回か2週間に1 回」の割合で面会し、「いろいろアドバイスをもらっている」と野田 政権にとって助言者的存在だったことを認めている。

ユーラシア・グループの参与で岡田氏とは経済産業省(旧通商産 業省)で同期だった奥村準氏は、岡田氏入閣の政権への影響について 「個人的に期待している。自公とのパイプがあるし、メディア受けが いい」と指摘した。一体改革の関連法案については「自民党、公明党 が早期解散を望んでいることは変わらないので、増税関連法案の成立 は困難」との見通しも示した。

フロントランナー

岡田氏は三重県四日市市出身で現在7期目。東京大学を卒業後、 旧通産省に入省。イオングループの実質的 創業者である岡田卓也名 誉会長の次男で、小沢氏が自民党幹事長だった90年の衆院選に立候 補し、36歳で初当選。竹下派に所属したが、93年に小沢氏や羽田孜 元首相らと自民党を離党し、新生党に参加した。

野田首相が13日の会見で、「先輩議員であって常に私の一歩、二 歩前を走り、私はその背中を追ってきた」と評した岡田氏。新進党な どを経て98年の民主党結党に参加した後は、菅前首相、鳩山由紀夫 元首相に続く世代のフロントランナーとして政調会長、幹事長などの 要職を歴任してきた。2004年5月には代表の座を射止めたが、05年 の衆院選で郵政民営化を争点に掲げた小泉純一郎首相(当時)率いる 自民党に惨敗した。

復活のチャンスは、党代表だった小沢氏が09年5月に辞任した 直後に来た。鳩山氏の対抗馬として立候補して敗れたものの、幹事長 として同年8月の衆院選勝利に貢献。鳩山政権で外相に就任、菅政権 でも幹事長の重責を担った。その後は菅首相辞任に伴う代表選には出 馬せず、自分よりも年下の野田首相支持に回った。

小沢氏

首相に就いた鳩山、菅、野田各氏や、昨年の代表選にも出馬した 前原誠司政調会長らのように自身の議員グループは率いていない「無 派閥」議員だが、小沢氏を政治家としての「父親」、羽田氏を「母親」 と仰いでいた。小沢氏との関係の転機となったのは97年末。小沢氏 は自らが党首を務めていた当時の野党第一党、旧新進党を解党したが、 当選3回の中堅議員だった岡田氏は、反対するビラを作成して党所属 議員や記者に配布し、これに抵抗した。

旧自由党を率いていた小沢氏が民主党に合流した後も一定の距 離を置いてきたが、菅前政権の幹事長としてかつて「父親」と仰いだ 小沢氏を政治資金規正法違反の罪で強制起訴されたとして党員資格 停止処分とする役回りを演じることになった。

--取材協力:坂巻幸子 Editor: Hitoshi Sugimoto, Hideki Asai, Kiyo Sakihama

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