米国株(13日):反落、欧州の格下げで-JPモルガンは減益

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米株式相場は反落。S&P500 種株価指数は5日ぶりに下げた。格付け会社スタンダード・アンド・ プアーズ(S&P)がユーロ圏の複数の国を格下げすることが明らか になり、売りが出た。JPモルガン・チェースが23%の減益となっ たことも響いた。

通常取引の終了後、S&Pはフランスの「AAA(トリプルA)」 格付けを引き下げたことを発表した。S&P500種株価指数では全 10セクターが下落。特に金融と工業株の下げが目立った。JPモル ガンは2.5%下落。バンク・オブ・アメリカ(BOA)やインテル、 アルコアも安い。イーストマン・コダックは23%急落。破産申請後 の資金融資についてシティと協議していると伝わったことが嫌気され た。

S&P500種株価指数は前日比0.5%安の1289.09で終えた。 一時は1.4%下落した。ダウ工業株30種平均は48.96ドル (0.4%)安の12422.06ドルで終了。16日は祝日のため休場とな る。

セキュリティー・グローバル・インベスターズで235億ドルの 運用に携わるマーク・ブロンゾ氏(ニューヨーク州アービントン在勤) は電話インタビューで、「市場は欧州を注視しており、業績にも神経 質になっている」と指摘。「欧州の格下げにドイツが入らないことが 重要だ」と述べた。米国ついては「JPモルガンの決算はまずまずだ ったが、質は良くなかった」と述べた。

格下げ

S&Pはドイツとベルギー、エストニア、フィンランド、アイル ランド、ルクセンブルク、オランダの格付けを維持した。同社の発表 によると、フランスは「AAA(トリプルA)」から「AA+(ダブ ルAプラス)に引き下げられた。キプロスとイタリア、ポルトガル、 スペインは2段階の引き下げ。オーストリアとマルタ、スロバキア、 スロベニアの長期格付けも1段階引き下げられた。

格下げに関する懸念が強く、経済指標はあまり材料視されなかっ た。1月のトムソン・ロイター/ミシガン大学消費者マインド指数 (速報値)は予想以上に上昇し、8カ月ぶりの高水準となった。昨年 11月の米貿易赤字は予想以上に拡大した。輸出が減った一方で、輸 入が原油や自動車を中心に増えた。

週間ベースではS&P500種はなお2週連続の上昇。欧州の国 債入札での借り入れコスト低下が背景にある。ブルームバーグの調査 によると、S&P500種採用企業の7-9月期の1株当たり利益は

4.6%増と予想されている。これまでに11四半期連続で予想を上回 っている。

金融株

金融株指数は0.8%安と、S&P500種の全10セクターで最も 下げがきつい。JPモルガンは2.5%下落。欧州の債務危機が世界 的な景気減速につながるとの見方から多くの投資家が様子見に回った ため、投資銀行業務の収入は30%減の43億6000万ドルとなった。

PNCウェルス・マネジメントのジェームズ・ダニガン最高投資 責任者(CIO)は電話インタビューで、「相場全体の上昇には金融 株が参加する必要がある」と発言。「欧州の混乱が決算全体に影響を 与えるかどうかに注目が集まるだろう。米国の輸出に悪影響が出るよ うなら、業績にも影響が出る可能性がある」と述べた。

BOAは2.7%下落。モルガン・スタンレーは3.2%下げた。 シティグループとゴールドマン・サックス・グループは2.7%、

2.2%それぞれ下落した。

世界的な景気減速懸念を背景に、モルガン・スタンレー・シクリ カル指数は1.1%安。ダウ輸送株平均は0.6%下げた。インテルは

2.4%安、アルコアは1.3%下げた。

クレディ・スイス・グループのグローバル株式ストラテジスト、 アンドルー・ガースウェイト氏によると、株式投資家は現在の比較的 穏やかな市場環境に慣れるべきではない。

同氏は12日付リポートで、ボラティリティ(変動率)が今年、 上昇する可能性が高いと予想。先進国の過剰借り入れで投資家が経済 成長や政策の変更に「異常に神経質」になることを理由に挙げた。

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