米国株:買い優勢、銀行株が上昇-欧州危機への懸念は根強い

米株式市場では買いが優勢。S &P500種株価指数は小幅ながら3日続伸した。欧州がリセッショ ン(景気後退)入りする懸念から売りが先行したものの、銀行株が上 昇し相場全体も持ち直した。

シティグループは4.2%上昇。アナリストのディック・ボーブ 氏が同社株について5年で「容易に」3倍になると発言したことが材 料視された。新規受注の急増を発表したレナーは7.2%上昇し、住 宅建設株の上げをけん引した。

一方、シェブロンが1.2%下落するなど、S&P500種株価指 数のセクター別ではエネルギー株が最も下げた。衣料小売りのアーバ ン・アウトフィッターズは19%の急落。最高経営責任者(CEO) の辞任で売りが膨らんだ。

米証券取引所全体の騰落比率は7対5。S&P500種株価指数 は前日比0.1%未満上昇し、1292.48。ここ3日間の上昇率は

1.2%。一方、ダウ工業株30種平均は13.02ドル(0.1%)安の

12449.45ドルで終えた。ナスダック総合指数は0.3%高の

2710.76。

ファースト・シチズンズ・バンクシェアーズのエリック・ティー ル最高投資責任者(CIO)は電話インタビューで、「海外情勢は暗 いものの、米経済状況は好転している」と指摘。「このような環境下 では金融など国内重視型の企業が有利だ。ファンダメンタルズには問 題が残るが、株価には割安感がある」と述べた。

金融株が上昇

金融株指数が1%上昇し、S&P500種全体は上げに転じた。 金融株の年初からの上昇率は6.7%と、S&P500種の2.8%を上 回っている。金融株は昨年、18%下落し、全10セクターのうちで最 も下げがきつかった。

シティは4.2%上昇。ロッチデール・セキュリティーズのアナ リスト、ボーブ氏はブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、 「業績は現在と比べ飛躍的に改善する」と発言した。

S&P住宅建設株指数は4.1%上昇。レナーは昨年9-11月 (第4四半期)の新規受注が前年同期比20%増加したと発表した。

イーストマン・コダックは36%高の82セント。過去3日間の 上昇率は119%となった。同社はアップルとHTCを提訴、訴訟戦 略を拡大した。

米連邦準備制度理事会(FRB)が11日発表した地区連銀経済 報告(ベージュブック)によると、12月末にかけて大半の地域で経 済活動が拡大した。一方で雇用および住宅市場は低迷が続いた。

欧州情勢

ドイツ経済の2011年10-12月(第4四半期)が前期比でマイ ナス成長になった可能性が当局から示され、世界的に株安となる場面 もあった。欧州連合(EU)統計局(ユーロスタット)は7-9月 (第3四半期)のユーロ圏域内総生産(GDP)を前期比0.1%と し、従来の0.2%増から下方修正した。

ハンティントン・アセット・アドバイザーズのマデリン・マトロ ック氏は電話インタビューで、「実際のところ、欧州では景気刺激策 はまったく実施されていない」と指摘。「成長なくしてこの問題を解 決することはできない。ドイツ経済が鈍化すれば、どうやって解決す るかが現実の問題になり始めるだろう。企業がこれらすべてをどうや って乗り切るかという懸念があり、業績面のリスクが強まっている」 と指摘した。

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