クレディSのバンカーら、自行リスク資産に4.5億ドル投資-関係者

資産の有効活用に向けスイスの銀 行クレディ・スイス・グループが売却を進めている高リスク資産を、 同行の現役・元シニアバンカーが買い入れている。事情に詳しい関係 者2人が明らかにした。

取引が非公表であることを理由に関係者が匿名で明らかにしたと ころによると、2008年の報酬の一部を非流動ローン・債券で受け取っ た当時のシニババンカーらは住宅ローン担保証券(MBS)など同行 のリスク資産の追加購入に自己資金計4億5000万ドル(約346億円) を投じた。

関係者の1人によれば、バンカーらは昨年12月31日に募集を完 了した従業員ファンド「エクスパンデッド・パートナー・アセット・ ファシリティー(EPAF)」に5億ドル近くを投資した。一部バンカ ーは08年以降に退職している。

銀行各行は、損失に備えるバッファー(衝撃への緩衝役)として の株式資本積み増しの義務化を見越して非流動ローン・債券の処分に 努めている。欧州の銀行は調達必要額を減らすため、向こう2年間で 資産を9500億ユーロ(約93兆円)余り圧縮すると表明している。

サンフォード・C・バーンスティーンのアナリスト、ブラッド・ ヒンツ氏は、「価格が適正なら、資本費用削減とバランスシートの流動 化につながるという点で同行にとってプラスだ」としながらも、「問題 はそこに何が含まれるか、価値がどのように評価されているか、評価 に第三者を用いているかという点だ。そうでない場合は、株主の価値 を従業員に移転させることになるからだ」と指摘した。

関係者の1人によると、この新従業員ファンドの購買能力は融資 資金を活用するため4億5000万ドルを上回る見通し。クレディ・スイ スが同ファンドへの貸し手になる可能性があるという。

事情に詳しい関係者の1人によれば、資産は同行のコンプライア ンス(法令順守)管理に従って市場価格でファンドに移管され、資産 評価に第三者機関は活用しなかったという。クレディ・スイスの広報 担当ビクトリア・ハーモン氏はコメントを控えた。

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