オリンパス:菊川氏らに36億円賠償請求-高山社長ら6人今春辞任

オリンパスは10日、外部委員会の調 査で損失隠し問題に責任があると認められた菊川剛元社長や高山修一社 長ら現・旧取締役計19人に計36億1000万円の損害賠償を求める訴訟 を起こしたと発表した。高山氏ら訴えられた現役員6人は、今春開催の 臨時株主総会で、全員が辞任の予定。

外部委は損失隠しや、それに伴う過剰配当で計859億円の損害が発 生したと認定。同社は7日に調査報告を受領後、各個人の支払い能力や 責任の度合いなどを踏まえて請求額を算出、監査役が8日に提訴した。 高山氏は会社から賠償提訴された状態で、社長を続けることになる。

発表資料では、全責任があるとされた菊川氏が最大額の約36億円。 同じく損失隠しの責任者である山田秀雄前監査役が30億円、森久志前副 社長は28億円。菊川氏の前任社長2人も対象とした。高山氏は5億円。

請求は取締役間での連帯債務のため、全面勝訴の場合でもオリンパ スが受け取るのは36.1億円に遅延損害金を合わせた額。同社広報担当の 北田津世志氏は「実際の個人の支払い額は、裁判で決定される」として いる。1984-93年に社長を務め訴えの対象となった下山敏郎氏は提訴を 「聞いていない」と語り、問題とは無関係だと述べた。

同委はオリンパスが設置。損失隠しの過程で善管注意義務違反など に当たる行為を取締役がしていたかどうかを調べ、株主からの提訴請求 期限の8日までに報告予定だった。責任があるとされれば、個人の見解 などと関係なく役職を退き、提訴対象となると定められていた。

損失隠しは昨年10月社長を解職されたマイケル・ウッドフォード氏 が問題視した不明朗な資金の流れなどから表面化。90年代の財テク失敗 による損失穴埋めに企業買収などを活用していたたことが判明。同氏は 臨時総会での社長復帰に意欲を見せたが、6日に断念を表明していた。

上場維持観測で株価28%高

オリンパス株価は、東京証券取引所が上場を維持する方向で調整に 入ったと8日付読売新聞朝刊が報じたことなどから3営業日連続で急上 昇。前営業日比28%高まで買われた。午前終値は同234円(22%)高の 1287円。売買代金は141億円と、上場株で2位。

ちばぎんアセットマネジメントの奥村義弘調査部長は「損失隠し問 題の解決が少し早まったイメージがある。上場維持観測に加え、経営体 質改善への期待で株価も上がっているのでは」と述べた。

読売の報道によると東証は上場維持を月内にも決定予定だが、1000 万円の「上場契約違約金」支払いを求め、社内の管理体制などに問題が あると投資家に知らせる「特設注意市場銘柄」にも指定する方向。これ に対し東証は10日午前、同株の上場適格性は審査中であり、報道された 内容を「決定または公表した事実はない」とのコメントを発表した。

取材協力:山口祐輝 --Editor:Yoshinori Eki, Eijiro Ueno

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