1月9日の欧州マーケットサマリー:株下落、独仏首脳会談も懸念残る

欧州の為替・株式・債券・商品相場 は次の通り。(表はロンドン午後6時現在)

為替 スポット価格 前営業日 ユーロ/ドル 1.2740 1.2717 ドル/円 76.90 76.97 ユーロ/円 97.96 97.90

株 終値 前営業日比 変化率 ダウ欧州株600 246.42 -1.11 -.4% 英FT100 5,612.26 -37.42 -.7% 独DAX 6,017.23 -40.69 -.7% 仏CAC40 3,127.69 -9.67 -.3%

債券 直近利回り 前営業日比 独国債2年物 .14% -.02 独国債10年物 1.85% -.01 英国債10年物 2.01% -.01

商品 直近値 前営業日比 変化率 金 現物午後値決め 1,615.00 -1.50 -.09% 原油 北海ブレント 112.43 -.63 -.56%

◎欧州株式市場

9日の欧州株式相場は下落。ストックス欧州600指数は先週、3 週連続高となっていた。この日はドイツのメルケル首相とフランスの サルコジ大統領がユーロ圏の新たな財政規則などで会談したが、債務 危機をめぐる懸念は市場から消えなかった。

イタリアの銀行最大手ウニクレディトが急落。株主割当増資を先 週発表した同行の新株購入権は取引初日のこの日、ミラノ市場で下落 した。英製薬最大手グラクソ・スミスクラインも安い。治験段階の呼 吸器症患治療薬の既存薬に対する優位性が研究で認められなかったと の同社発表が嫌気された。フィンランドの携帯電話メーカー、ノキア は2.8%の値下がり。半導体・無線システムを製造し同社に供給す る米RFマイクロ・デバイセズの四半期売上高が暫定ベースで従来見 通しを下回ったことが響いた。

ストックス欧州600指数は前週末比0.5%下げて246.42で終 了。日中は上げ下げを繰り返し、方向感が定まらなかった。先週は

1.2%上昇。相次ぐ良好な経済指標で、世界経済がユーロ圏債務危機 を乗り切るとの楽観が強まったことが背景にあった。

ピーター・オッペンハイマー氏率いるゴールドマン・サックス・ グループのアナリストチームは8日付のリポートで、「弱めの決算や 1-3月のユーロ圏景気の一段の悪化、そして政治的な緊張の高まり が相まって株式は下げる公算が大きいとみている。持続的な株価回復 はまだ先の話であり、上期も後半になってからだろう」と指摘。「欧 州には向こう2、3カ月、ソブリン債利回りの上昇圧力となりそうな 問題が幾つか残っており、これも株には重しとなる公算だ」と付け加 えた。

メルケル独首相とサルコジ仏大統領はこの日、今年最初の会談を ベルリンで行い、昨年12月9日の欧州首脳会議で協議された財政規 律に向けた新たな規則作りを話し合った。両首脳は計画よりも1カ月 早く、月内にも新規則で署名できる可能性があると述べた。今週はイ タリアのモンティ首相もベルリンを訪問するほか、独仏両首脳が20 日にローマを訪れ伊首相と協議する。次回の欧州連合(EU)首脳会 議は30日にブリュッセルで開かれる。

この日の西欧市場では、18カ国中14カ国で主要株価指数が下 落。ウニクレディトの新株2株を1株当たり1.943ユーロで購入で きる権利は0.47ユーロと、先週末の気配値から65%下落。同行株 は13%安の2.29ユーロで終了した。グラクソは4.1%下げて 1435ペンスと、2009年1月以来の大幅安。ノキアの終値は4.04 ユーロ。

◎欧州債券市場

9日の欧州債市場ではドイツ2年債相場が上昇し、利回りは一時、 過去最低を記録した。メルケル独首相とフランスのサルコジ大統領が 会談したものの、債務危機波及への懸念を和らげるには至らなかった。

独政府がこの日実施した6カ月物証券入札で、落札利回りが初め てマイナスとなり、安全性を求める投資家の動きが示された。独10 年債は下げを消した。同国の昨年11月の鉱工業生産が前月比で減少 し、成長失速の兆候が強まったことが手掛かり。

ギリシャ国債も軟調。同国債を保有する民間債権者との話し合い が物別れに終わるとの懸念が売り材料。

クレディ・アグリコルCIBの欧州金利戦略責任者、ルカ・イェ リネック氏(ロンドン在勤)は「不透明な環境下で流動性を投じる対 象として短期債が重宝されており、そういう点で短期債は金融市場の 主流からやや遊離しつつある」と語った。

ロンドン時間午後4時2分現在、独2年債利回りは前週末比2ベ ーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の0.14%。一時は

0.138%まで下げ、ブルームバーグがデータ集計を開始した1990年 以来の最低となった。同国債(表面利率0.25%、2013年12月償 還)価格はこの日、0.045上げ100.205。独10年債利回りは

1.86%と、前週末からほぼ変わらず。

メルケル首相とサルコジ大統領がこの日説明した債務危機への対 応策によると、ユーロ圏首脳は新たな財政規則に月内に署名する可能 性がある。また、今年設立される恒久的救済基金である欧州安定化メ カニズム(ESM)への資本払い込みを迅速化することも検討されて いる。

ドイツ当局によると、6カ月物証券の平均落札利回りはマイナス

0.01%。発行額は39億ユーロ、応札倍率はほぼ2倍だった。また、 独経済技術省が同日発表した2011年11月の鉱工業生産指数は前月 比0.6%低下。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト 30人の予想中央値は0.5%低下だった。

ギリシャ2年債の利回りは前週末比41bp上昇し176%と、過 去最高を記録。価格は20.975に下落した。

◎英国債市場

9日の英国債相場は前週末からほぼ変わらず。ドイツのメルケル 首相とフランスのサルコジ大統領はユーロ圏救済の基本計画策定を目 指しベルリンで会談した。

英10年債利回りは前週末比1ベーシスポイント(bp、1bp =0.01%)低下の2.01%。同国債(表面利率3.75%、2021年9 月償還)価格は0.118上げ115.268。英2年債利回りは2bp下げ

0.39%となった。

独仏両首脳は昨年12月9日の欧州首脳会議で協議された財政規 律の新たな規則について詳細を詰めた。

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