日本株は輸出中心続落、仏入札後のユーロ安嫌気-市況安で海運急落

日本株相場は続落した。フランス国 債の入札低調で欧州債務危機が悪化しているとの懸念が広がり、前日 の海外為替市場でユーロ安・円高が加速。業績への悪影響が懸念され、 機械や精密機器、電機など輸出関連株が安い。ばら積み船運賃の急落 が嫌気され、海運株は東証1部33業種の下落率1位。

TOPIXの終値は前日比6.68ポイント(0.9%)安の729.60、 日経平均株価は同98円36銭(1.2%)安の8390円35銭。両指数とも 小動きで始まった後、徐々に水準を切り下げ、午後は先物主導で一段 安となる場面もあった。

メッツラー・アセット・マネジメントの小林光之社長は、イタリ アやスペインを中心に1-3月にかけて国債の大量償還を迎える中、 「欧州の金融機関が国債の新規買いに消極的な態度を取り、今後相次 ぐ国債入札が低調になることを投資家は恐れている」と指摘した。

フランス政府は5日、ことし最初の長期債入札を実施し、79億 6000万ユーロ(約7850億円)相当を発行した。40億2000万ユーロの 発行となった10年債の平均落札利回りは3.29%と、前回入札時の

3.18%を上回った。仏国債入札で借り入れコストが上昇したことで、 同日の欧米為替市場ではユーロが大部分の主要通貨に対し下落。6日 の東京外国為替市場でも、1ユーロ=98円台後半と約11年ぶりのユ ーロ安・円高水準で推移した。

東洋証券投資情報部の大塚竜太ストラテジストによると、イタリ ア大手銀行の増資計画公表に続き、仏国債の調達コスト上昇もあり、 「欧州債務危機への警戒が蒸し返されてしまった」という。仏国債入 札については、「格下げ懸念があるため、需要がそれほどなかった」と の見方を示した。

バルチック指数は8%安

東証1部売買代金上位では日産自動車やソニー、コマツなど輸出 関連株が売りに押された。このほか、ばら積み船の国際運賃市況であ るバルチック海運指数が5日に8.1%安となるなど、同指数が足元で 下げ基調を強めており、業績への悪影響が懸念され商船三井、日本郵 船など海運株も安い。東証1部の海運株指数は3.7%安で、業種別33 指数の下落率トップ。

このほか、千葉市のJFEスチールで火災が発生した、と共同通 信など大手メディアで報じられたことを受け、JFEホールディング スが売られるなど鉄鋼株も下げた。5日のニューヨーク原油先物相場 が反落した影響で、コスモ石油やJXホールディングス、三菱商事、 野村証券が目標株価を下げた石油資源開発など資源関連も安い。

高安値幅、1カ月ぶりに100円超す

日経平均は午後に、先物主導で下げ幅を139円まで広げた。日中 の高安値幅も139円と昨年12月7日以来、約1カ月ぶりに100円を上 回った。メッツラーの小林社長は、日本時間今晩に米国雇用統計の発 表を控えるほか、東京市場が3連休前とあって、「先物にヘッジ売りが 出た」との見解を示唆。雇用統計は事前の期待が高いだけに、「はしご を外される可能性を警戒する向きもある。連休中に欧州発の悪いニュ ースが出てこないとも限らない」と話していた。

6日発表の米雇用統計は、ブルームバーグがエコノミスト84人を 対象に実施した調査によると、12 月の非農業部門雇用者数は予想中央 値で前月比15万5000人増加する見通し。11月は12万人増だった。

東証1部の売買高は概算で15億4053万株、売買代金は8456億円。 値下がり銘柄数は1152、値上がり354。東証1部の業種別33指数は海 運、鉄鋼、非鉄金属、機械、石油・石炭製品、ガラス・土石製品、精 密機器、卸売な31業種が下落。上昇は空運、食料品の2業種。国内新 興市場は、ジャスダック指数が前日比0.6%安の48.08と小幅ながら 6営業日ぶりに反落。東証マザーズ指数は1.1%安の396.42と続落。

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