今日の国内市況:株式は反落、債券先物反発-円は76円台後半

日本株相場は反落。イタリア大手銀 行の増資発表などを受け欧州債務・金融システム問題への警戒感が再 燃、為替のユーロ・円相場が直近の円高水準に張り付き、企業業績へ 懸念が広がった。電機など輸出関連、保険や証券、銀行といった金融 株中心に売られ、東証1部33業種はすべて安い。

TOPIXの終値は前日比6.71ポイント(0.9%)安の736.28、 日経平均株価は同71円40銭(0.8%)安の8488円71銭。

イタリアの銀行最大手ウニクレディトは4日、資本基盤強化のた め75億ユーロ(約7500億円)規模の株主割当増資を発表した。株式 は、新株引受権の価値を除いたベースで3日の終値を43%下回る水準 で発行する。これを受け、欧州の銀行業界は域内債務危機を乗り切る ため、一段の資本増強が必要になるとの懸念が広がった。

このほか欧州中央銀行(ECB)は、ユーロ圏銀行によるECB への翌日物預金が増え、過去最高を記録したと4日に発表。ユーロ圏 財務相会合のユンケル議長(ルクセンブルク首相兼国庫相)は、EU が計り知れないほどの景気後退に直面しているとの見解を示した。

円高基調を背景に採算悪化懸念でTDKやファナック、シャープ、 キヤノン、ソニーなど時価総額上位の輸出関連株の一角が下げ、前日 急伸した野村ホールディングスが反落した。金融株も軟調。

新日本製鉄やJFEホールディングスなど鉄鋼株も安い。トヨタ 自動車が新日鉄などに対し、今年度下期の鋼材価格について、上期に 比べ1トン当たり約5000円の値下げを要請していることが分かった、 と5日付の日本経済新聞が報道。新日鉄が5日午前に投資有価証券の 評価損846億円を第3四半期に計上する、と発表したことも売り材料 視された。

一方、資金が中低位の材料株に向かい、東証1部の上昇率上位に はサクラダ、日本橋梁、ピーエス三菱、駒井ハルテック、東亜道路工 業、日本道路など橋梁、道路関連銘柄が並んだ。首都高速道路会社が 1兆円規模の大規模改修に乗り出す方針を固めた、と5日付の朝日新 聞朝刊が報道。関連工事需要の発生の可能性が見込まれた。

東証1部の売買高は概算で12億5542万株、売買代金は7097億円。 値下がり銘柄数は1144、値上がり414。国内新興市場は、ジャスダッ ク指数が前日比0.1%高の48.39と小幅ながら5日続伸、東証マザー ズ指数は0.01%安の400.77と3営業日ぶりに小反落。

債券先物反発

債券市場では先物相場が反発。欧州債務問題が再燃し、ユーロ安・ 円高が進み、国内株価が反落したことを受けて先物や中期債に買いが 入った。半面、米国市場で30年債利回りが上昇した流れを継続して、 国内債市場でも超長期債が売られた。

東京先物市場で中心限月3月物は、前日比5銭高の142円38銭で 取引を開始し、直後に142円41銭まで上昇した。その後は142円30 銭台を中心にもみ合って、結局は6銭高の142円39銭で終了。日中取 引の値幅は8銭にとどまった。

現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物の319回債利回り は、横ばいの0.985%で始まり、その後も同水準で推移している。

5年物の101回債利回りは前日比1ベーシスポイント(bp)低い

0.335%に低下。20年物の132回債利回りは一時0.5bp高い1.76%を 付けた。30年物の35回債利回りは1bp高い1.925%まで上昇した。

ユーロ安、欧州債務懸念で

東京外国為替市場ではユーロが小幅下落した。欧州債務危機への 懸念が再燃し、ユーロが売られた海外市場の流れが継続。この日予定 されているフランスの国債入札に対する警戒もあり、ユーロは対円で 約11年ぶり安値圏で推移した。

ユーロ・円相場は早朝に付けた1ユーロ=99円35銭から一時99 円07銭までユーロ売りが進行。2日に98円66銭と2000年12月以来 の安値を付けた後、ユーロは100円台を回復していたが、4日の海外 市場では再び下落に転じ、一時99円05銭まで下落していた。

ユーロ・ドル相場も前日の海外市場で1週間ぶり高値付近の1ユ ーロ=1.3073ドルから一時、1.2898ドルと約1年3カ月ぶり安値 (1.2858ドル)を付けた昨年12月29日以来の水準までユーロ安が進 行。この日の東京市場では1.29ドル半ば付近から一時1.2910ドルま で値を切り下げる展開となった。

ドル・円相場は1ドル=76円後半での小動きが継続。ユーロ中心 の展開が続く中、日中の値幅は76円78銭から76円66銭と15銭未満 にとどまった。

フランス政府は5日に最大80億ユーロ(約7900億円)規模の国 債入札を実施。同国格付けが最高水準の「AAA」から引き下げられ る可能性がある中、同国債の需要を測る今年最初の試金石となる。

4日にはドイツ当局が10年債入札を実施。応札額は目標上限を上 回ったが、応札倍率は過去5年の平均を下回った。

欧州ではギリシャやイタリア、スペインなども近く国債入札を予 定している。ドイツ銀行によると、ユーロ圏内の入札は1-3月(第 1四半期)に2620億ユーロ、2012年通年で8650億ユーロに達する可 能性がある。

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