昨年の日本の貿易収支は1963年以来の赤字へ-JPモルガン菅野氏

2011年の日本の貿易収支(国際収 支統計ベース)は、通年では1963年以来の赤字となる見通しだ。貿易 赤字が増加を続け、海外投資からの収益である所得収支の黒字を相殺 する結果、2015年には経常収支も赤字転落し、日本は資本輸入国とな る可能性がある。JPモルガン証券の菅野雅明チーフエコノミストが 4日付のリポートでこうした見方を示した。

菅野氏は、昨年の貿易収支赤字化は、東日本大震災に伴う一時的 な要因も影響しているとしながらも、「貿易収支悪化という構造的な 変化は08年の世界的な金融危機の直後から始まっている」と指摘。 その背景として、円高に伴う輸出への影響や世界経済の減速を挙げた。

同氏は「経常収支が赤字化すると、債券市場や為替市場にも大き な影響を及ぼす」と懸念する。日本が「資本輸入国となり、少なくと も財政赤字の一部は外国人投資家にファイナンスされる必要が生じ る」ためだ。

さらに、仮に政府が「財政歳出削減と増税により日本の財政赤字 が持続可能であることを投資家に示すことができれば、国債利回りの 上昇は小幅に止まる」と説明。しかし、逆に「投資家が日本の財政赤 字の持続可能性に対する懸念を深めるような場合には、国債利回りは 急上昇する」とし、「その結果、政府の利払い費も急増する」ことに なると述べている。

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