1月4日の米国マーケットサマリー:ユーロ下落、債務危機懸念が再燃

ニューヨークの為替・株式・債 券・商品相場は次の通り。(表はNY午後4時現在)

為替 スポット価格 前営業日 ユーロ/ドル 1.2943 1.3050 ドル/円 76.72 76.74 ユーロ/円 99.30 100.14

株 終値 (暫定値) 前営業日比 変化率 ダウ工業株30種 12,418.42 +21.04 +.2% S&P500種 1,277.30 +.24 +.0% ナスダック総合指数 2,648.36 -.36 .0%

債券 直近利回り 前営業日比 米国債2年物 .26% +.00 米国債10年物 1.99% +.04 米国債30年物 3.04% +.06

商品 (中心限月) 終値   前営業日比  変化率 COMEX金 (ドル/オンス) 1,612.70 +12.20 +.76% 原油先物 (ドル/バレル) 103.26 +.30 +.29%

◎外国為替市場

ニューヨーク外国為替市場では、ユーロがドルに対しほぼ1週間 ぶり高値から下落。昨年12月のユーロ圏インフレ率が前月から低下 したほか、イタリアの銀行最大手ウニクレディトがさらなる増資の必 要性を明らかにしたことを受け、域内の債務危機が悪化するとの懸念 が強まった。

ユーロは対円で11年ぶり安値に向かっている。ウニクレディ トの株主割当増資の詳細発表を手掛かりに売られた。欧州の銀行に よる一段の増資が難航するとの見方が広がった。ユーロは主要取引 通貨の大半に対して下落。スペインのバレンシア地方が抱えるドイ ツ銀行に対する債務問題で、政府が支援を余儀なくされたとの同国 紙パイスの報道が嫌気された。英ポンドはユーロに対して15カ月 ぶり高値に上昇した。

ブラウン・ブラザーズ・ハリマンの為替ストラテジスト、マー ク・マコーミック氏(ニューヨーク在勤)は「ユーロの地合いは依 然として非常にネガティブだ」と指摘。「確かにスペインは今後数 カ月のあいだ問題になる可能性がある」と続けた。

ニューヨーク時間午後1時43分現在、ユーロはドルに対して 前日比0.8%安の1ユーロ=1.2947ドル。前日は1.3077ドルと 12月28日以来の高値を付けていた。この日のユーロは円に対して

0.8%安の1ユーロ=99円31銭。今月2日には98円66銭と、 2000年12月以来の安値に沈んでいた。ドルは円に対してほぼ変わ らずの1ドル=76円71銭となっている。

◎米国株式市場

米株式相場はほぼ変わらず。予想を下回る製造業受注額の伸びが 重しだった一方、小売りや自動車メーカーの販売改善が好材料となっ た。

ニューヨーク時間午後4時過ぎの暫定値では、S&P500種株 価指数は前日比0.1%未満上昇の1277.30。一時は0.7%安まで 下げた。

オークブルック・インベストメンツのヘッドトレーダー、ギリ・ チェルクーリ氏は「きのうの力強い上昇に対する反動が朝方は若干見 られたが、今朝のデータは米経済が好調だとの確信を強めるもので、 市場にはプラスとなった」と述べた。

S&P500種は1257.60で2011年を終えた。前年比では

0.04ポイント下落と、年間での変化幅としては1947年以降で最小 だった。同指数は10月3日に付けた昨年の安値から12月30日ま でに14%上昇。予想を上回る経済指標が続き、米経済が欧州債務危 機の影響を切り抜けるとの楽観的な見方が広がったことが背景にある。

◎米国債市場

米国債相場は30年債を中心に下落した。昨年11月の製造業受 注が4カ月ぶりの大幅増加を示すと、米景気の回復ペースが加速して いる兆候と受け止められた。

米国債利回りは前日に続き、同年限のドイツ債利回りを上回っ た。米景気回復ペースが欧州を上回るとの見方が背景にある。10年 債と同年限のインフレ連動債(TIPS)との利回り格差は2.07ポ イントと、昨年12月26日以来の最大に拡大した。米パシフィッ ク・インベストメント・マネジメント(PIMCO)のビル・グロー ス氏は、投資家に米国債などのポジションに対するヘッジを検討すべ きだと指摘した。

ウンダーリッヒ・セキュリティーズのマネジングディレクター 兼米国債トレーディング責任者、マイケル・フランゼーズ氏(ニュー ヨーク在勤)は、「経済統計は良好な結果が続いている」と述べ、 「基本的に金融システムにあるドルの規模はインフレ示唆とみる必要 がある。だからこそ、TIPSが買われている。償還期限の長い国債 は売られるだろう」と続けた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時 間午後2時49分現在、10年債利回りは前日比5ベーシスポイント (bp、1bp=0.01%)上昇の2%。同年債(表面利率2%、 2021年11月償還)価格は15/32下げて100。

30年債利回りは6bp上昇して3.04%。2年債利回りはほぼ 変わらずの0.26%。

◎NY金先物市場

ニューヨーク金先物相場は続伸。通常取引後は一時、ほぼ2週間 ぶりの高値となった。欧州連合(EU)がイランの核プログラムへの 抗議を強め、同国産原油の購入を停止する可能性が高まったことから 金の逃避需要が膨らんだ。

EUのマイケル・マン報道官によると、ギリシャはイラン産原油 の輸入禁止への反対を取り下げ、30日に開かれるEU外務相会議で イランのエネルギーおよび銀行業界に対する制裁強化が発表される可 能性がある。米国務省は今回のEUの行動について、「イランを経済 的に追い詰める」のに役立つとのコメントを発表した。

ビジョン・ファイナンシャル・マーケッツ(シカゴ)の金属トレ ーディング担当ディレクター、デーブ・メーガー氏は電話インタビュ ーで、「政治的な展開を要因に、安全逃避というシナリオが復活して いる」と指摘。「また、現在の割安な価格が買いを呼び戻している」 と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物 2月限は前日比0.8%高の1オンス=1612.70ドルで終了。通常取 引終了後は、電子取引で一時1619.80ドルと中心限月としては昨年 12月21日以来の高値を付けた。

◎NY原油先物市場

ニューヨーク原油先物相場は続伸。2日連続で5月以来の高値を 更新した。欧州連合(EU)がイランからの原油輸入を停止する可能 性があることが背景。

EUは30日に開かれる次回のEU外務相会議で、イランのエネ ルギーおよび銀行業界に対する厳格な制裁を発表する方針だ。イラン への制裁が発動されれば、同国はホルムズ海峡を封鎖すると警告して いる。世界の原油の約20%が同海峡を通過する。

BNPパリバ・プライム・ブローカレッジ(ニューヨーク)のデ ィレクター、トム・ベンツ氏は「イランへの圧力を強めれば、緊張が さらに高まり、同国がホルムズ海峡を封鎖する可能性も大きくなる」 と指摘。「イラン産原油の輸入を停止すれば、欧州はその分を他の国 から購入しなくてはならず、供給は逼迫(ひっぱく)する」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物2月限は前日 比26セント(0.25%)高の1バレル=103.22ドルで終了。終値 としては昨年5月10日以来の高値となった。昨年は年間で8.2%高 と、3年連続の上昇だった。

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