PIMCOグロース氏、「ニューノーマル」に及び腰-成績不振で

米パシフィック・インベストメ ント・マネジメント(PIMCO)のビル・グロース氏は、同社が 唱える「ニューノーマル(新たな標準)」から距離を置きつつある。 債券相場が9年間で最大の上昇となる中で、同氏のファンドは、競 合する大半のファンドに運用成績で後れを取っている。

ニューノーマルは、先進国の鈍い成長や高失業、「比較的秩序 ある」レバレッジ削減が続く時期を表現したPIMCOのモハメ ド・エラリアン最高経営責任者(CEO)の造語。グロース氏はこ のニューノーマルが、信用およびゼロ金利制約リスクの世界へと姿 を変えつつあるようだとの見方を示した。

グロース氏は4日にPIMCOのウェブサイトに掲載した月間 投資見通しで、「まるで月が2つあり、その両方が悪性腫瘍のよう に大きくなりつつあり、それが金融の潮の流れや海、そして過去半 世紀にわれわれが経験してきた経済活動を脅かすかのような状況だ」 とし、「ようこそ2012年へ」と続けた。

さらに同氏は、大半の先進国では2008年以降、レバレッジを 削減しておらず、欧米の中央銀行による度重なる金融緩和措置で信 用は回復力に富んだ状況が続いていると指摘。その上でこうした状 況は、政策当局が成長を促進できず、インフレが加速した場合、金 融市場の崩壊につながる恐れがあると続けた。

PIMCOで世界最大の債券ファンドを運用するグロース氏は、 その行方がはっきりするまでは、投資家は米国債や長期の米インフ レ連動債、高格付け社債、銀行の優先債、地方債などヘッジを検討す べきだと指摘した。

米調査会社モーニングスターによると、グロース氏が運用する 債券ファンド「トータル・リターン・ファンド」は、昨年50億ド ル(約3840億円)の資金流出超過となった。同ファンドが年間で 純流出となるのは同社がデータを取り始めた1993年以降で初めて。

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