米国株:上昇、製造業改善の兆しで-ダウ平均は7月以来の高値

更新日時

米株式相場は上昇。中国やオース トラリア、米国などで製造業拡大の兆候が示されたことが手掛かり。 ダウ工業株30種平均は昨年7月以来の高値を付けた。

S&P500種株価指数では金融株指数が業種別で2番目に大きな 上げとなった。バンク・オブ・アメリカ(BOA)やJPモルガン・ チェースが高い。アルミ生産のアルコアや建機大手キャタピラーなど の大型株も上昇。石油大手のシェブロンは原油相場の値上がりを手掛 かりに買い進まれた。ネットワーク機器のシスコシステムズは、JP モルガンが買い推奨を出したことを好感し、大きく上昇した。

S&P500種株価指数は前営業日比1.6%高の1277.06で、 昨年10月28日以来の高値。ダウ工業株30種平均は179.82ドル (1.5%)上昇し、12397.38ドル。

ニューヨーク州のアルパイン・ミューチュアル・ファンズで約 50億ドル相当の資産運用に携わるケビン・シャクノフスキー氏は電 話インタビューで、「米経済が改善しているという事実から、米国の 市場は活気づいている」と指摘。「きょうの他の指標と同様に、製造 業の指標も予想を上回った」と続けた。

S&P500種は10月3日に付けた昨年の安値から12月30日 までに14%上昇。予想を上回る経済指標が続き、米経済が欧州債務 危機の影響を切り抜けるとの楽観的な見方が広がったことが背景にあ る。S&P500種の昨年のパフォーマンスは、世界の株式指標の中で 10番目だった。

製造業活動の拡大

12月は各国で製造業の改善が示され、生産活動が欧州債務危機 の影響を切り抜けつつあることが示唆された。米国では製造業景況指 数が6カ月ぶり高水準となり、オーストラリアでは製造業活動が半年 ぶりに拡大に転じた。また中国とドイツの製造業活動の指数もエコノ ミスト予想を上回っている。

また米国では11月の建設支出が増加した。この日は住宅関連株 が上昇。S&Pの住宅建設株指数は2.3%高となった。パルト・グル ープは3.3%高の6.52ドル。D.R.ホートンは2.9%上げて

12.98ドル。

ノースコースト・アセット・マネジメントのファンドマネジャー、 フランク・インガーラ氏は電話インタビューで、「よりリスクを取ろ うとする動きが見られ始めている」と指摘。「ここ1、2週間は市場 参加者はほとんどいなかったが、今になり積極的なポジションで新年 をスタートしようという動きが見られる」と続けた。

金融株、産業株

S&P500種の主要10業種では商品と金融、エネルギーの各指 数の上げが目立った。経済成長の見通しに楽観的な見方が広がり、モ ルガン・スタンレー・シクリカル指数は3.1%上昇した。

KBW銀行指数は3.3%上昇し、昨年11月8日以来の水準を付 けた。BOAは4.3%高の5.80ドル。JPモルガンは5.2%高の

34.98ドル。シティグループは7.7%高の28.33ドル。

シェブロンは3.7%高の110.37ドル。ニューヨーク原油相場 は前営業日比4.2%高の1バレル=102.96ドルと、約7カ月ぶり 高値で終了した。

アルコアは6.7%高の9.23ドルで、ダウ平均では値上がり率 トップ。キャタピラーは3.7%高の93.98ドル。

シスコは3.4%高の18.63ドル。JPモルガンはシスコ株の投 資判断を「ニュートラル(中立)」から「オーバーウエイト」に引き 上げた。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE