韓国系オンラインゲーム会社 ネクソンが14日、東証第一部に株式を新規上場した。公募価格1300 円を基にした新株発行と売り出し分を合わせた公開規模は約980億円 と今年の国内市場で最大規模。 日韓に加え急成長市場の中国にも顧客 基盤を持つ。初値は1307円と公募価格を上回ったが、その後1222円 まで売られている。

ゲーム関連では、ソーシャル・ネットワーキング・サービス世界 最大手フェースブック上でのゲーム制作で最大手の米ジンガも15日 に同国ナスダック市場に上場、 公開規模は最大10億ドル(約780億 円)の見込み。他のインターネット企業株価が上場後に下落したため ジンガが規模を抑えたとの指摘もあるが、ネクソンの方が規模は上だ。

ネクソン広報担当の阿部貴博氏によると今期(2011年12月期) の同社の純利益予想は前期比21%増の260億円と、売上高の3割強 を占める見通し。3年前の08年12月期実績比では3.1倍に当たる。 前期の利用地域別の売上高比率は首位が韓国 の35%、次いで中国 31%、日本18%-の順。

英投資銀行デジキャピタルによると、中国は14年には世界の オンラインゲーム市場440億ドル(約3兆4000億円)の約半分を 占める見通し。

ネクソンの売上高の90%以上はPC向けオンラインゲームだが、 当初は無料にしてプレイ中に欲しくなった衣装や装備などを利用者が 買えば課金する仕組みだ。こうした形式は携帯電話向け配信を行う ディー・エヌ・エー(DeNA)やグリーに近い。

公募価格は仮条件の中間

同業のガンホー・オンライン・エンタテインメントの前期(10年 12月期)売上高は同10%減。水戸証券投資情報部の岩崎利昭課長は ネクソンの業績が「伸びている点は評価が高い。市場ではガンホーで はなく、DeNAやグリーなどと比較されそうだ」と述べている。

ただ、同氏は「業態は注目されそうだが、公開規模が大きい」こ とに加え、公募価格が仮条件1200-1400円の中間で決まっている点を 指摘。さらに「上場の成否が新規株式公開(IPO)市場全体に与え る影響は少ない」との認識を示している。

また、いちよし投資顧問の秋野充成運用部長は公募価格が仮条 件の上限に達しな かったのは11月に大規模な顧客情報流出があっ たためだが、「かえって割安感に着目した買いを集めやすい」と指 摘。「グリーやDeNAの株を保有する投資家がネクソンにシフト する動きも、時価総額の増大に伴い増えるだろう」としている。

取材協力:長谷川敏郎  河野敏 岩本正明

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