欧州銀行の調達逼迫、リーマン後以来の悪環境-市場は中銀に行動迫る

欧州の銀行の資金調達コスト はリーマン・ブラザーズ・ホールディングス破たん後の時期以来の高 水準になり、中央銀行に債務危機対応の行動を迫っている。

銀行間の貸し渋りの指標となる欧州銀行間取引金利(EURIB OR)とオーバーナイト・インデックス・スワップ(OIS=翌日物 無担保コールレートと固定金利を交換する金利)の格差(EURIB OR・OISスプレッド)は30日、2009年3月以来で最大となっ た。ロンドン時間午前9時15分現在、EURIBOR・OISスプ レッドは98.2ベーシスポイント(bp、bp=0.01%)と前日の

96.6bpから拡大。

欧州中央銀行(ECB)は既に国債を購入しているものの、ドラ ギ総裁はイタリアやフランスへの危機波及に歯止めをかけるため購入 拡大を求める政治的圧力には抵抗している。モルガン・スタンレーは 現在の状況を「欧州の歴史の決定的瞬間」と呼ぶ。

ゴールドマン・サックス・アセット・マネジメントのジム・オニ ール会長(ロンドン在勤)は「欧州の金融システムは悪循環に陥って いる」として、「誰かが早く、われわれをここから抜け出させること が必要だ」と語った。

3カ月物クロス通貨ベーシススワップはユーロ建て銀行間取引金 利を159bp下回っている。欧州銀行のドル資金調達コストを示す この格差は5月4日にはわずか8bpだった。

銀行は三重苦か

ECBは最低応札金利で市中銀行に無制限の資金を供給している が、危機解決が見えない中で銀行はこの資金を銀行間市場で貸し付け ることを避け、ECBへの預金として滞留させている。ECBへの翌 日物預金は29日に2970億ユーロ(約30兆8600億円)と前日 の2810億ユーロから増えた。

コメルツ銀行の債券戦略責任者、クリストフ・リーガー氏(フラ ンクフルト在勤)は「年末の資金需要とソブリン債危機、銀行危機」 の三重苦を指摘。「これらが皆同時にやってくる。ドル資金市場を中 心に全体的な信頼の欠如が顕著だ」と語った。

ECBの前には、追加利下げ、国債購入拡大、国際通貨基金(I MF)と協調した財政難国への融資などの選択肢がある。

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