【個別銘柄】輸出や中国、ガラス、海運、パイオニア、電力、省電舎

きょうの日本株市場で、株価変動 材料のあった銘柄の終値は以下の通り。

輸出・中国関連株:ファナック(6954)が前日比2.5%安の1万 2270円、コマツ(6301)が1.9%安の1895円など。米格付け会社のス タンダード・アンド・プアーズ(S&P)は29日、世界の大手金融機 関数十行を対象とする基準変更を踏まえ、バンク・オブ・アメリカな どの格付けを引き下げた。また、中国人民銀行(中央銀行)貨幣政策 委員会の夏斌委員は30日、中国が来年、ある程度の微調整を伴う穏健 な金融政策を維持すると述べ、中国株が急落。欧米、中国景気への不 安から電機や機械株などに売りが先行した。

三井住友フィナンシャルグループ(8316):1%安の2089円。米 S&Pは29日、同社とみずほフィナンシャルグループ(8411)の格付 け見通しを「ネガティブ」に引き下げた、と発表した。みずほFGは 1%安の100円。30日の海外金融株安も警戒された。

ガラス株:日本電気硝子(5214)が4.4%安の770円、旭硝子(5201) が2.7%安の644円など。液晶表示装置(LCD)用ガラス最大手の 米コーニングは、契約の損失やガラス価格下落を理由に10-12月期の 利益予想を引き下げ、29日の同社株は11%安と急落した。クレディ・ スイス証券では、業績悪化の要因は韓国の主要顧客から数量の引き下 げ要請があったためとし、韓国液晶パネルメーカーへの販売構成比率 が高い日電硝には短期的にネガティブな材料と指摘した。ガラス・土 石製品指数は、東証1部33業種の下落率で2位。

海運株:日本郵船(9101)が4.5%安の169円、川崎汽船(9107) が5.8%安の130円など。米系格付け機関のムーディーズ・ジャパン は30日、郵船の格付けを格下げ方向で見直すと発表。見直し理由につ いて、「海運会社を取り巻く事業環境の一層の厳しさと、船腹の供給過 多による運賃の低迷の継続により、財務レバレッジが改善するにはし ばらく時間を要するであろう」とした。海運業界の収益環境の厳しさ が再確認されたほか、中国株の急落も響き、午後に一段安。海運業指 数は、東証1部33業種の下落率1位だった。

パイオニア(6773):6.7%高の368円。期間3年の中期事業計画 を29日に発表。主力のカーエレクトロニクス部門の強化や新興国需要 の開拓を通じ、タイ洪水の影響で今期(12年3月期)に10億円まで 落ち込む見込みの連結純利益を、14年3月期に210億円まで回復させ る意向。ドイツ証券では総じてポジティブに評価するとし、投資判断 の「買い」を確認した。

SBIホールディングス(8473):7.2%高の6080円。9月末の株 価純資産倍率(PBR)が約0.4倍と業界平均などを下回る水準であ ることなどを勘案し、37万株(金額20億円)を上限に自己株を取得 すると29日に発表。発行済み株式総数に対する割合は1.66%、取得 期間は30日から12月21日。需給改善への期待が広がった。

電力株:東京電力(9501)が1.4%高の284円、関西電力(9503) が2.1%高の1144円など。電気・ガス業指数は東証1部33業種の上 昇率でトップだった。関西電は、原子力発電所の再稼働の見通しが立 つまで社債の発行は困難と判断し、長期資金の借入先を新規に12社加 え、従来比で約2割増やす方針と30日付の日本経済新聞朝刊が報道。 配当も維持する考えを示したといい、電力会社の財務面や配当に対す る過度の懸念が後退した。前日は、33業種で唯一の下落業種だったた め、リターン・リバーサルの動きを指摘する声も聞かれた。

オリンパス(7733):2.2%高の1025円。一時13%安まで急落、 その後戻すなど乱高下。上場廃止を回避するには12月14日の期限ま でに四半期報告書を提出する必要があるが、第三者委員会が複雑な損 失隠しを完全に解明するには数週間では足りない公算が大きく、期限 までに訂正後の報告書を監査法人が認証するのを難しくしている、と 米紙ウォールストリート・ジャーナルのオンライン版が29日付で報道。 これに対しオリンパスでは、12月14日までに四半期報告書を提出す る予定で準備しているとの立場を繰り返した。

MSCI指数関連:MSCI株価指数の四半期銘柄入れ替えに伴 い、きょうの取引終了時にグローバル・スタンダード指数に新規に組 み入れられるサンリオ(8136)が1.2%安となった半面、除外された ミネベア(6479)は2.1%高の338円、三井造船(7003)は3.6%高の 116円と上昇した。リバランスに備え事前に組み入れ銘柄を買い、除 外銘柄を売る持ち高を組んだ投機資金による反動色が強まった。

東京建物(8804):2.7%安の220円。不動産賃貸の昭栄(3003) が不動産投資有価証券の評価損などから11年12月期業績予想を下方 修正したことを受け、野村証券では昭栄が損失計上した特別目的会社 (SPC)には同業他社も出資している可能性があると指摘。同証調 べでは、東建物が281億円出資しているとし、将来同様の損失引当を 行う可能性が高まっていると予想した。

アルプス電気(6770):2.4%安の526円。SMBC日興証券では 29日、価格下落や製品構成の悪化などから子会社のアルパイン(6816) の収益回復期待が遠のき、株価のアップサイドは限定的との見解を示 唆。投資判断を従来の「1(アウトパフォーム)」から「3(アンダー パフォーム)」に2段階引き下げた。

エス・バイ・エル(1919):10%高の208円。13年に年間の生産 能力を現在の約2400棟から倍の約5000棟に引き上げる、と30日付の 日経新聞朝刊が報道。ヤマダ電機(9831)の子会社になったことで、 受注件数が増加するのを見込むとしている。

三菱ガス化学(4182):1.1%安の449円。クレディ・スイス証券 では29日、同社の業績予想を下方修正するとともに、化学セクターの バリュエーションの切り下がりに伴い、目標株価を750円から630円 に引き下げた。強気の投資判断は据え置き。

カナモト(9678):6.2%高の494円。東日本大震災の復旧・復興 に伴う建設機械のレンタル需要が堅調に推移しているほか、非被災地 区でも当初見込み以上の需要確保が図れたとし、業績予想を増額修正 した。11年10月の連結営業利益は前の期に比べ9.5%増の29億円と、 従来予想の23億1000万円を26%上回ったもようだ。

フェローテック(6890):1.2%安の718円。大和証券キャピタル・ マーケッツは29日、太陽電池事業でのビジネス展開は評価する半面、 市場環境が厳しく、受注回復には時間を要するだろうと分析。投資判 断を「2(アウトパフォーム)」から「3(中立)」へ引き下げた。

省電舎(1711):値幅制限いっぱいのストップ高となる3万円(29%) 高の13万5000円。子会社の設立を通じて再生可能エネルギー事業に 進出したことに伴い、ことし5月に公表していた中期事業計画を改定 すると29日に発表。17億円としていた計画最終年度の14年3月期の 売上高計画を35億円に、営業利益計画を1億円から3億円に見直した。 バイオガス事業の収益拡大、販管費抑制の効果などを見込む。12年3 月期の売上高予想は15億円。

エス・エム・エス(2175):12%高の8万1300円。12月9日付で 東京証券取引所第1部への指定替えが決まった、と28日に発表してお り、東証1部銘柄を投資対象とするファンドなどからの資金流入を見 込む買いがきょうも続いた。

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