債券先物が4カ月ぶり安値圏から反発、株安で7日ぶり-10年入札重し

債券先物相場が7営業日ぶりに反 発。あすの10年国債入札を前に長期や超長期債に売り圧力が強まる場 面もあったが、一方で国内の株価反落などが下支え要因となり、4カ 月ぶり安値圏から上昇して取引を終えた。

みずほインベスターズ証券の落合昂二チーフマーケットエコノミ ストは、ドイツ国債入札の札割れに始まり、国際通貨基金(IMF)、 格付け会社の発言などで財政懸念が強まって、円債が売られた地合い が続いており、長期債は重いが、あすの10年債入札で需要が見られれ ばセンチメントが変わって「底打ちするのではないか」と予想。また、 「ドル資金運用に困っている向きにとっては、中短期ゾーンの円債市 場は魅力的」と話した。

東京先物市場で12月物は、前日比2銭安で取引開始。直後から水 準を切り上げ、10銭高まで上昇したが、徐々に売りが優勢になり、一 時は141円68銭と日中では7月29日(141円54銭)以来の安値を付 けた。午後に入ると、株安を受けて141円80銭台に乗せる場面があっ たが、再び141円70銭を割り込んだ。引けにかけて持ち直し、結局4 銭高の141円77銭で終了。先物は前日まで約5カ月ぶりに6日続落と なっていた。

現物債市場で長期金利の指標とされる新発10年物の318回債利回 りは前日比1ベーシスポイント(bp)低い1.055%で始まった後、低下 幅を縮め、午前の終了前から横ばいの1.065%で推移。午後2時半過 ぎには0.5bp高い1.07%に上昇し、9月2日以来の高水準を付けた。 その後は1.065-1.07%で推移。

20年物の131回債利回りは1bp低い1.815%。一時は0.5bp高い

1.83%と、新発20年債として9月初め以来の高水準を付けた。5年物 の100回債利回りは1bp低い0.37%。約1カ月ぶりの0.3%台後半で は買いが優勢となった。

クレディ・スイス証券の海老原慎司債券ストラテジストは、「月末 で保有債券の年限長期化の買いが支援材料となっている半面、あすに 10年債入札を控えて上値を追って買うのも難しい」と話した。

10年利付国債入札

財務省はあす12月1日、10年利付国債(12月発行)の入札を実施 する。前日の入札前取引では1.10%付近で推移した。このため、新発 債の表面利率(クーポン)は前回債より0.1ポイント高い1.1%とな る見込み。発行額は2兆2000億円程度。

30日の株式相場は反落。欧米の景気や金融システムに対する不透 明感が続く中、中国株の急落も警戒され、輸出関連や素材関連株が売 られた。TOPIXの終値は前日比0.2%安の728.46、日経平均株価 は同0.5%安の8434円61銭。

日本銀行の西村清彦副総裁は30日午後、京都市内で会見し、追加 的な金融緩和の必要性について「必要なら適切に遂行することが一番 重要だ」との見方を示した。

みずほインベスターズ証の落合氏は、「日銀は金融緩和を続ける姿 勢で、場合によっては緩和を強化する方向。物価もマイナスで、中短 期ゾーンの金利上昇要因はみられない」と話した。

一方、R&I(格付投資情報センター)は30日、日本の発行体格 付け「AAA」を格下げ方向のレーティング・モニターに指定したと 発表した。もっとも、債券先物市場の夜間取引では目立った反応は見 られておらず、12月物は141円80銭台と通常取引終値と横ばい圏で 推移している。

--取材協力 赤間信行、池田祐美 Editors:Hidenori Yamanaka,Masaru Aoki

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