ユーロ圏財務相:EFSFの最大30%国債保証、投資事業体で合意(1)

(2段落目のユンケル議長の発言などを追加して更新します)

【記者:Gregory Viscusi and Josiane Kremer】

11月30日(ブルームバーグ):ユーロ圏財務相会合(ユーログル ープ)は、高債務国の救済基金である欧州金融安定ファシリティー (EFSF)の能力拡充を承認した。ただ、債務危機の拡大阻止のた め、どの程度の支援能力の結集を目指すかについて、具体的な目標設 定は見合わせた。また、国際通貨基金(IMF)に危機対応でより大 きな役割を求めることで一致した。

ユーログループのユンケル議長(ルクセンブルク首相兼国庫相) は29日遅くに記者団に対し、IMFとEFSFとの「一段と緊密な協 力」を可能にするため、IMFの資金基盤の強化に取り組むことでも 合意したと説明した。

オランダのデヤーヘル財務相は会合後のブルームバーグテレビジ ョンとのインタビューで、「IMFは資金を必要とするユーロ圏諸国 向けの融資を増やせるように財源の拡充あるいは二国間融資で資金基 盤を強化することが非常に重要だ」と指摘。「IMFの取り組みが始ま れば、EFSFのレバレッジの選択肢と合わせて十分なものになる」 との見解を示した。

欧州当局のこれまでの急場しのぎの合意はイタリアとスペインの 国債利回り上昇を阻止できず、米国の指導者や金融市場からEFSF の増強策を探るよう求める圧力が高まっていた。財務相会合では、ユ ーロ圏の高債務国が新たに発行する国債に最大30%の保証を提供す る証券と、国債発行・流通市場へのEFSFの介入能力を高める投資 事業体(IV)の創設で合意した。

1兆ユーロに届かず

EFSFのレグリング最高経営責任者(CEO)はEFSFの支 援能力について、「1つの数字を挙げるのは不可能だ」と述べ、1兆ユ ーロ(約104兆円)としていた従来の目標を事実上撤回。「市場環境は 時間とともに変化する」と付け加えた。

ユンケル議長はEFSFの能力について「極めて大きなものにな る」と発言し、IMFによって補完されるとの認識を示した。

スタンダードチャータード銀行の為替調査グローバル責任者のカ ラム・ヘンダーソン氏(シンガポール在勤)は、新興諸国がユーロ圏 を支援する財源となるIMFへの出資を約束するに足るだけの計画を 欧州が具体化するには至っていないとした上で、「前進しているようだ が、問題はそれが十分に速いペースかどうかだ」と話す。

EFSFが公表した文書によると、EFSFの国債保証とIVは 同時に運用が可能。来年初めまでに運用を開始できるとみられる。レ グリングCEOは「多くの投資家が関心を持っており、商品として確 立すれば取引に参加するだろう。ただ、直ちに大量の資金が流れてく るとは予想していない」と語った。

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