11月29日の米国マーケットサマリー:ユーロ下落、危機解決を悲観

ニューヨークの為替・株式・債 券・商品相場は次の通り。(表はNY午後4時現在)

為替 スポット価格 前営業日 ユーロ/ドル 1.3329 1.3320 ドル/円 77.86 77.98 ユーロ/円 103.78 103.88

株 終値 (暫定値) 前営業日比 変化率 ダウ工業株30種 11,555.63 +32.62 +.3% S&P500種 1,195.19 +2.64 +.2% ナスダック総合指数 2,515.51 -11.83 -.5%

債券 直近利回り 前営業日比 米国債2年物 .25% +0.00 米国債10年物 2.00% +.03 米国債30年物 2.97% +.04

商品 (中心限月) 終値 前営業日比 変化率 COMEX金(ドル/オンス) 1,718.90 +4.40 +.26% 原油先物 (ドル/バレル) 99.87 +1.66 +1.69%

◎外国為替市場

ニューヨーク外国為替市場でユーロがドルを除く多くの通貨に 対して下落。欧州の救済基金を1兆ユーロに拡大する取り組みが達 成できないとの思惑から売りが優勢になった。

ユーロは対ドルで伸び悩む展開。欧州中央銀行(ECB)が国 債購入によって生じた追加流動性を完全に吸収することができなか ったことがきっかけ。ユーロ圏財務相会議がこの日、開催されてい る。高利回り資産への需要が高まり、対ドルの動きとしては豪ドル とスウェーデン・クローナの上昇が目立った。

スタンダードチャータード銀行の米州調査責任者、デービッ ド・マン氏は「現在は不透明感が非常に強く、この危機下では実際 に明確な線引きは難しい」と指摘。「ユーロが一段安にならない唯 一の理由は、既にユーロの売り持ちが膨らんでいることだ」と述べ た。

ニューヨーク時間午後3時16分現在、ユーロは対ドルで前日 比ほぼ変わらずの1ユーロ=1.3332ドル。一時は1.3442ドル と23日以来の高水準まで上昇する場面もあった。対円では1ユー ロ=103円86銭(前日は103円88銭)。ドルは対円で0.1% 弱下げ、1ドル=77円92銭。

◎米国株式市場

米株式相場は続伸。11月の米消費者信頼感指数が前月比で大 幅上昇したほか、欧州の財務相が債務危機の解決に向けて取り組み を協議したことも好感された。

ニューヨーク時間午後4時過ぎの暫定値では、S&P500種 株価指数は前日比0.2%高の1195.44。S&P500種は2日間で

3.2%値上がりした。

キーコープ(クリーブランド)のプライベートバンキング部 門チーフ投資ストラテジスト、ブルース・マケイン氏は「消費者信 頼感は今後数カ月間を乗り切っていく上で重要な指標だ」と述べ、 「欧州の金融危機が解決するかどうか、投資家はまだ不安を感じ ている」と続けた。

S&P500種は前日8日ぶりに上昇。米感謝祭後の小売売上 高が過去最高に達したほか、欧州首脳が債務危機解決に向けた取り 組みを強化するとの観測が背景だった。S&P500種は今月に入り 前日までで4.9%安。

◎米国債市場

米国債相場は下落。10年債利回りは3営業日連続で上昇した。 消費者信頼感指数の上昇に伴い、米経済の失速懸念が和らいだこと が背景にある。

米国債は朝方の下げを埋める展開。欧州当局者らが域内の債券 市場下支えに苦慮しているとの観測が広がる中、ブリュッセルでは 29日、ユーロ圏財務相会合が開催された。米30年債利回りは 2009年以来初めて、ドイツの同年債利回りを下回った。

RWプレスプリッチの政府・機関債取引担当マネジングディレ クター、ラリー・ミルスタイン氏(ニューヨーク在勤)は「ECB がイタリア支援向けにIMFへ融資を提供する可能性が取り沙汰さ れる中、若干の軟調さが見られる」と指摘。「市場は日々のニュー ス次第でリスク志向とリスク回避の間を行き来している。その影響 で株式相場が多少上昇する場面が出た結果、国債の上昇が一服した」 と話した。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによると、ニューヨーク 時間午後1時24分現在、10年債利回りは前日比2ベーシスポイン ト(bp、1bp=0.01%)上昇の1.99%。同年債(表面利率 2%、2021年11月償還)価格は5/32下げて100 2/32。利 回りは一時、2.05%に達した。

◎金先物市場

ニューヨーク金先物相場は続伸。ドルの下落で代替投資先とし ての需要が高まった。

エネルギーや金属、農産物24銘柄で構成するS&PのGSC I指数は一時1.6%高。欧州各国の財務相は救済基金に関する取り 組みを続けている。ドルは主要通貨のバスケットに対して一時

0.9%値下がりした。

カントリー・ヘッジング(ミネソタ州セントポール)のアナリ スト、スターリング・スミス氏は電話インタビューで、「他の商品 が堅調なことが金の支援になっている」と指摘。「ドルの下落も支 えになっている」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先 物2月限は前日比0.3%高の1オンス=1718.90ドルで終了した。

◎原油先物市場

ニューヨーク原油先物相場は3営業日続伸。米消費者信頼感指 数が大幅な伸びを示したことや、イラン人のデモ隊がテヘランにあ る英大使館を襲撃したことが手掛かり。

米民間調査機関のコンファレンス・ボードが発表した11月の 消費者信頼感指数は56.0と、2003年4月以来で最大の伸びとな った。イランの核開発プログラムをめぐり米国と英国は1週間前に 同国に対して新たな制裁を科していた。イランは石油輸出国機構 (OPEC)で第2位の産油国。

PFGベストのアナリスト、フィル・フリン氏(シカゴ在勤) は「消費者信頼感の数値を受けて原油は大きく押し上げられた」と 指摘。「イランをめぐる懸念は高まっている。英大使館への襲撃は 状況の深刻化を示しており、新たな制裁は近い将来の原油供給に影 響を及ぼす可能性がある」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物1月限は前 営業日比1.58ドル(1.6%)高の1バレル=99.79ドルで終了。 終値では16日以来の高値となった。年初からは9.2%の値上がり。

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