アメリカン航空の親会社AMRが破産法適用申請-労使合意できず

アメリカン航空の親会社A MRは29日、連邦破産法11条に基づく会社更生手続きの適用を 申請した。経費削減のための労使合意に達することができなかっ たことに加え、航空業界再編の波に乗り遅れアメリカンは世界最 大の航空会社から米3位に後退していた。

ニューヨークのマンハッタンの連邦破産裁判所への申請に よると、資産は247億ドル(約1兆9200億円)、負債は296億 ドル。

航空業界の分析などを手掛けるJLSコンサルティング(ロ ンドン)のジョン・ストリックランド氏は、破産申請について「痛 みを伴うが恐らく必要なことだ」として、「同業他社が通ったプロ セスをAMRも経なければならないだろう」と話した。

ジェラルド・アーペイ氏(53)に代わり就任したトーマス・ ホートン最高経営責任者(CEO、50)は電話会議で、経費削減 に取り組む中で、将来的に人員と運航便数を削減する公算が大き いと語った。ホートン氏はAMRの社長を務めていた。アーペイ 氏は引退する。AMRによると、アメリカンと地域航空会社、ア メリカン・イーグルの通常の運航は継続し、フリークエント・フ ライヤー・プログラムも継続される。

決定は全会一致

ホートンCEOによると、取締役会の破産申請の決定は全会 一致だった。2001年の米同時多発テロ事件以降、米航空会社は 年金や退職者給付の負担を切り離すため相次いで破産申請し債 務も再編したが、AMRはこれを回避してきた。同業他社はさら に、合併によって航路網を拡大し収益性が比較的高いビジネス 客の取り込みを図った。

アメリカンは06年から、全ての主要な職種の労働組合と交 渉を続け、従業員の生産性向上と人件費削減による競争力強化 を図ってきた。アメリカンは同業他社に比べ人件費負担が約8億 ドル重いとして改善を目指していた。労使交渉は2週間前に行き 詰まり、パイロットと客室乗務員、機械工、荷物処理担当者の組 合の指導者と会社側は12月6日に政府の仲介者と会う予定にな っていた。パイロット組合が11月14日の契約案を組合員の投票 にかけず、交渉再開の日付は設定されていなかった。

労組側は03年に破綻回避のために譲歩した年間16億ドルの 一部奪還を目指していた。

裁判所の書類によれば、AMRの大口無担保債権者は2014 年償還の転換社債の保有者の受託会社であるウィルミントン・ト ラストなど。破産申請にはアメリカン・イーグル・ホールディン グも含まれている。

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