スイスのマッターホルンでスキー、アルプスの絶景と氷河急行を満喫

スキー旅行の計画を立て始めた り、過去の旅行への郷愁が増したりする季節だ。そんな時は、スイスの マッターホルンへの旅をお薦めする。

イタリアとスイスの国境に位置するこの山は、年間約3000人の登 山者を引き付け、数人の死者も出る。登山よりずっと危険度が少なく 有名なのは山頂から約2000フィート(約610メートル)低い場所で楽 しむスキーだ。

3月に2日間、初めて訪れたが、名高い山の姿は雲の陰に隠れ中 級コースの山道はとても容易に滑ることができたので、米カリフォル ニア州からわざわざ訪れる価値があるのか疑問に思った。

やがて雲が晴れ始め、カーブでスキーを滑らせていると、華麗な 山が予期せぬ日の出のように目の前に現れた。私は、マッターホルンで のスキーをハワイのワイキキのダイヤモンドヘッドの麓で楽しむサーフ ィンと同じように感じるようになっていた。スキーは世界で最も魅力的 なスポーツというわけではないが、眼前に広がる景色とそのライフスタ イルは壮大だ。

このリゾートでは、欧州で最も標高の高いスキーポイントである隣 接するクラインマッターホルン(標高3883メートル)の山頂を目指し て氷河の上を登るゴンドラに乗り、身震いするような感覚を味わうこと もできる。クラインからマッターホルンの麓の町、シェルマットまで全 長22キロメートルのコースを垂直距離で7800フィート、スキーで下 った。

シェルマットは、人気が出るずっと前から環境に優しい町だっ た。1947年にガソリンエンジン搭載車の走行を禁止。最近は電気自動 車のタクシーとバスが狭い通りを縫うように走っている。人口は約 5600人だが、旅行客1万3200人の宿泊が可能だ。

樹木境界線の上で

イタリアにあるリゾート、セルビニアを含む4つのスキー場のコー スは全長350キロで、68基のリフトが中継している。滑走コースを外 れると岩が多過ぎ、山道の傾斜は急過ぎるように見える。アルプスの典 型的なスキーコース同様に大半は樹木境界線の上にあり、木々の間を滑 る楽しさは味わえない。

シェルマットに4日間滞在した後、スキーはしなかった86歳の父 と有名な「氷河急行」に乗り、アルプスを通ってサンモリッツを目指し た。この列車は2010年7月、スピードの出し過ぎで脱線し日本人旅行 者1人が死亡、42人が負傷したが、現在では運行が再開されている。 列車の車窓からは典型的なアルプスの美しさが楽しめ、ユネスコの世界 遺産に登録されている地域も望める。

この列車は181マイル(約290キロ)を約8時間かけて移動する ため、「急行」というのはスイス人のちょっとしたユーモアを感じさせ る名前だ。

(ブレナン氏はブルームバーグ・ニュースの記者です。この記事の 内容は、同氏自身の見解です)

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