コメルツ銀を脅かす「公的資金のくびき」-3年の努力は元の木阿弥か

【記者:Nicholas Comfort and Aaron Kirchfeld】

11月29日(ブルームバーグ):ドイツ2位の銀行、コメルツ銀行の マルティン・ブレッシング最高経営責任者(CEO)は、2008年の信 用収縮を乗り切るために必要とした公的支援のくびきから逃れる努力 に過去3年の年月を費やした。だが欧州債務危機によって、それが元 の木阿弥(もくあみ)になる恐れがある。

ブレッシングCEOは今年、ドイツでも過去有数の規模となる110 億ユーロ(約1兆1500億円)相当の増資を実施。政府保有株を転換す る増資と剰余金を活用し、6月には公的資金143億ユーロを返済した。 コメルツ銀行はより厳しい資本基準を満たすためにさらなる資本増強 を求める圧力にさらされているが、公的資金による支援は再び受けな い決意だ。

欧州連合(EU)の銀行監督当局である欧州銀行監督機構(EB A)は先月、コメルツ銀行には29億4000万ユーロの新たな資本が必 要との見積もりを示した。しかし、事情に詳しい複数の関係者によれ ば、最悪のシナリオの下では、最大50億ユーロの調達を迫られる可能 性がある。

北ドイツ州立銀行(ノルトLB)のアナリスト、ミヒャエル・ゾ イフェルト氏は「必要とされる資本の水準が著しく上昇すれば、コメ ルツ銀行が伝統的な手段でそれを達成するのは相当厳しいだろう。公 的支援を再び受け入れることは、脆弱(ぜいじゃく)さを示すシグナ ルとなるため、窮余の策ということになろう」と話す。

非常伝統的な手段

関係者2人によれば、コメルツ銀行は12月2日の監査役会で、E BAの要件を満たすための資本増強策について話し合う。公的支援の 回避を引き続き目指しており、関係者の1人によると、ハイブリッド 債の買い戻しのほか、保有する国債を不良債権の受け皿となる「バッ ドバンク」に移管することなど複数の選択肢を検討しているもようだ。 同行はリスク資産の圧縮と新規融資の縮小に加えて、非戦略的事業を 売却する計画を既に発表している。

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