債券先物が6日続落、株価急伸受け午後売り優勢-2年入札結果は無難

債券市場では先物相場が5カ月ぶ りに6営業日続落となった。朝安後は横ばい圏で推移していたが、午 後に株式相場が急伸したことを嫌気して水準を切り下げた。一方、こ の日に実施された2年国債入札は無難な結果との見方が出ていた。

大和住銀投信投資顧問の伊藤一弥国内債券運用グループリーダー は、「午後に入って株価が上げ幅を拡大したほか、米国債利回りが上昇 してきたため、先物相場は引けにかけて軟化した」と説明した。日経 平均株価は2.3%高の8477円82銭で取引を終えた。

東京先物市場で中心限月12月物は、前日比7銭安い141円80銭 で取引を開始。直後から水準を切り上げ、一時は9銭高まで上昇。し ばらく横ばい圏でもみ合っていたが、日経平均が午後に一段高となる と値を下げ、結局は14銭安の141円73銭と、この日の安値で引けた。

先物が6日続落となったのは、中心限月ベースで6月29日から7 月6日以来およそ5カ月ぶり。

現物債市場で長期金利の指標とされる新発10年物の318回債利回 りは前日比2ベーシスポイント(bp)低い1.045%で始まり、その後は 低下幅を縮める展開。午後3時過ぎは横ばいの1.065%で推移。

前日までの金利上昇の反動

長期金利が低下していた要因として、前日まで5日連続で水準を 切り上げ、一時は1.065%と9月2日以来の高水準を付けた反動との 見方があった。ドイツ証券の山下周チーフ金利ストラテジストは、こ れまで相場が水準調整をしたことで底打ち感が出てきたほか、「積極的 に売る材料はなく、相場が落ち着いたら買いたいという投資家も多い」 と指摘していた。

大和住銀投信の伊藤氏は、「きのうまでかなり相場が下げたほか、 前日の米国債がほぼ横ばいだったことを受けた。特に20年や30年債 は利回りが上昇したため、生命保険からの(一定の金額を分散する) 平準買いが入り、堅調に推移した」と述べた。

20年物の131回債利回りは一時1.5bp低い1.81%まで低下。30 年物の35回債利回りは朝方に新発30年債として約3か月ぶりに2% 台に乗せたものの、その後は水準を切り下げている。5年物の100回 債利回りは0.5bp高い0.385%と新発5年債で約1カ月ぶり高水準を 付けたが、その後は横ばいの0.38%。

2年債入札、落札価格は予想上回る

財務省がこの日実施したクーポン0.2%の2年利付国債(311回債) の入札結果によると、最低落札価格は100円10銭5厘となり、事前予 想(100円10銭)を上回った。小さければ好調とされるテール(最低 と平均価格との差)は2厘で、前回の1厘から拡大。応札倍率は3.60 倍となり、前回の4.07倍から低下した。

三菱UFJモルガン・スタンレー証券の稲留克俊債券ストラテジ ストは、入札結果について「無難からやや強め。前回の入札が強かっ たので、それと比べると物足りなさはあるものの、過去の平均と比べ ると良い結果だと思う」と話した。大和住銀投信の伊藤氏も、「2年債 入札結果は良かった。テールこそ拡大したが、利回り水準に妙味もあ り、そこそこ需要があった」と述べた。

日本相互証券によると、この日入札された2年物の311回債利回 りは、午後の業者間市場では0.145%で寄り付いた。その後も同水準 で推移している。

28日の米株式相場は急伸。米感謝祭後の小売売上高が過去最高に 達したほか、欧州首脳が債務危機解決に向けた取り組みを強化すると の観測が背景。S&P500種株価指数は2.9%高の1192.55。一方、米 国債相場は下げ幅を縮める展開。米10年債利回りは1bp上昇の1.97% 程度。一時は2.08%と今月半ば以来の高水準に達した。

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